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デジタルでアートと土木の共存を

チームラボ 猪子寿之代表インタビュー

大井 智子=フリーライター【2017.6.7】

ど真ん中に原生林や川が残る世界でも珍しい都市

――アートフェスティバルで芸術監督を務めた今回のイベントを通して、徳島で実現したいと思われたことがありましたら、教えてください。

 僕は新町川の近くで生まれ、城山の麓の小学校に通い、大学進学のために18歳で東京に出るまでは、徳島で過ごしました。その後、世界の様々な街でアートプロジェクトを実践してきたのですが、改めて感じるのは、徳島のように県庁所在地のど真ん中に原生林が残っていて、多くの川が流れている都市は、世界でも珍しいということです。

 例えば、地域を代表するような大きな美術館がある街では、美術館の中で展覧会をすればいいし、そうした条件下であればもちろん僕らもそうします。けれども徳島には、美しい川や森が、市民に近い存在として街の中心部に広がっている。そうであれば、この自然をそのまま生かすという概念で、アートフェスティバルを実現したいと思ったのです。

 今回のイベントでは、光と音とテクノロジーを使って、これらの森や川、街を丸ごとアート空間に変化させました。そうした空間を体験してもらうことで、県外の人たちが「わざわざ徳島に来て良かった」と思い、あるいは住民が「ここに住んでいて良かった」と思えるようなものをつくりたいと思ったのです。

城山の徳島城跡のお堀に、LEDの光に照らし出された城山の木々の色が映り込んでいた(写真: 生田 将人)
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新町川の護岸沿いに広がる「新町川水際公園」。川の水がそのまま公園内部に引き込まれた親水空間を形成している(写真:大井 智子)
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 都会と違って、人口流出が止まらない地方都市では、少し居心地が良かったり、格好が良かったりするだけの公共空間をつくっても、なかなか人は集まってはくれません。圧倒的なアート空間として、ある種、異物のものをつくる──。そうすることで徳島にわざわざ足を運びたくなるような、体験の場をつくっていけるのではないかと考えたのです。

チームラボの作品「リバーサイドクリスタルツリー」(写真:生田 将人)
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フェスティバル期間中の「リバーサイドクリスタルツリー」。夜間点灯を待つ(写真:大井 智子)
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企画・運営
  • 日経BP総研


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