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もっと効率よく税金を使うには、公民連携が必要

民間とのワンストップ窓口開設から約1年――桑名市長 伊藤徳宇氏に聞く

聞き手:黒田 隆明 構成:山田 哲也=イデア・ビレッジ【2017.12.27】

大きな自治体でなくても「ワンストップ窓口」はつくれる

(写真:大崎 康平)
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――桑名市の約14万人という人口規模で、こうしたワンストップ窓口を設置している自治体は少ないと思います。

 確かに、東京圏の大都市などでこうした取り組みが進んでいるのは事実ですし、公民連携に興味を持っている民間事業者も大都市圏の方が多く存在します。我々も、例えば横浜市のような先進事例を参考にしようとしたものの、職員数などの違いから、規模が大きい自治体での取り組みを参考にするのは難しいと感じました。

 しかし、我々と同じような規模の自治体のモデルがなくとも、税金をもっとも効率よく使わなくてはいけないだろうというところから、職員と試行錯誤して進めていきました。

 市長に就任して最初に行ったのは、東洋大学の公民連携専攻の大学院に職員を2年間派遣したことです。そこで手法を学んできてもらいました。また、企業側からも「民間からの提案を受け付ける窓口を作ったらどうだ」という声もあり、徐々に形になってきました。

――公民連携の担当者は何人いるのですか。また、当初と比べて増員したのでしょうか?

 職員の入れ替わりはありましたが、当初から担当者は2人で、増員はしていません。公民連携担当の職員が別の部署に異動することで、公民連携における柔軟な発想が、市役所の中にも広がるというメリットがあります。

――職員の意識は変わってきましたか。

 不安の声はありましたし、それは今でもあります。特に公務員の性質上、100%自分たちの力でやりきりたいという思いは強いものです。先ほど申し上げたように、建物をつくる時、役所の中の建築技師たちは「60年持つ安全なものをつくりたい」と思うわけです。その視点と「これは15年でいいじゃないか」という視点は相反する部分があって、心配する声はもちろんありました。ただ、なぜ15年でいいのかという理屈が分かってくると「ああ、そうなんだ」と、大本に立ち返って考えてくれるようになりました。

 特に若い世代では、意識の変化は顕著です。最近始めたのが、オリジナルの婚姻届と出生届を発行するサービスです。同じようなサービスを、結婚関連のメディア企業に自治体が委託して行っている例を職員が知ったのがきっかけです。桑名市の場合、婚姻届の出し方を説明する書類の裏側に結婚関係のサービスの広告を入れようというアイデアが現場の若い職員から生まれました。この広告収入により、市の支出が約半分で済むようになりました。

 人口減少により税収も減っていく時代ですので、いかに効率よく稼ぐかという視点が行政にも求められます。

――民間事業者の反応は積極的なものでしょうか? それともまだまだという印象ですか?

 最初の頃より様々な提案が集まるようになりましたが、「まだまだ」だと思っています。公民連携事業のノウハウや行政のルールの理解が民間事業者の間で広がれば、もっと多彩な業態の民間事業者に参画してもらえるはずだと考えています。

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