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豆苗、トマト、くだもの――農業参入の企業が集まる理由

北杜市長 渡辺英子氏に聞く

構成:黒田 隆明【2017.11.9】

農業と教育が連携、15カ所ある保育園すべてに農園

――北杜市の農業関連施策としては、企業誘致のほか、教育との連携も特徴的ですね。

 はい、将来を担う子どもたちに北杜市を好きになってもらい、「また帰ってきたい」「また北杜市で子育てをしたい」と思ってもらいたい。そんな思いから、人づくりには特に力を入れています。その1つとして、自然や人材、文化施設など、地域資源を活用した原体験や実体験を重視した「原っぱ教育」という教育を定着させようとしています。

 その中で、命につながる教育ということで、幼稚園、保育園からの食育に力を入れていいます。2010年には、食育を推進する現在の商工・食農課ができました。

――具体的な取り組み内容を教えてください。

 15カ所ある保育園すべてが農園を持っているのですが、そこに地域の農家の皆さんが足を運んで、野菜づくりを教える。「教育ファーム」と呼ぶ取り組みです。

「おはよう!!朝ごはんコンテスト」のチラシ
[画像のクリックで拡大表示]

 食べ物がどうやってつくられていくのか。そして、私たちが食べているものはどれだけの苦労を経て口に入ってくるのか。そうしたことを子供たちが知るのは、とても大事です。それから、食べることによって栄養が取れるということを知るのも大事です。グラフを見せて、これはビタミン類だ、たん白質だ、炭水化物だといっても、なかなか実感がわきません。実際に食べ物をつくってみることによって、「私たちの血となり肉となるのはこういうものである」ということが分かるんです。

 そうした考えから、すべての保育園で、1年間通して「教育ファーム」の活動を行っています。小学校では、例えば3年生が大豆をまくところから収穫まで、さらに、味噌、豆腐づくりまでを行っています。中学校では地元の食材を使った「おはよう!!朝ごはんコンテスト」を毎年やっていて、200を超える応募があります。北杜市には県立高校があるのですが、そこでは、総合学科の中で地元の農業であるとか、農業生産法人が講義をしたりもしています。

――そうした人づくりが、地方創生にもつながっていきそうですね。

 今まで取り組んできた子育てや人づくりは、地方創生の大きな柱だと考えています。

 それともう1つ、企業という大きな働く場所、雇用のあるところを、もう少し市民と共に知ろうと思っています。知って、そして私たちの市はこんなに素晴らしい働く場所もあるんだということをしっかりと理解していくことが、これからの地方創生のベースとして大きな役割を果たしていくのではないかと思っています。

渡辺 英子(わたなべ・えいこ)
北杜市長
1946年9月、山梨県小淵沢町(現・北杜市)生まれ。北杜市議会議員を経て、2016年11月に市長就任(1期目)。山梨県内初の女性市長。
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