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健康のまちづくりには、総花的にならない“軸”が必要

「健康寿命延伸」で企業も巻き込む――菅谷昭松本市長に聞く

井上俊明【2017.9.5】

――市長は、「健康」を多角的に捉えているそうですね。

 「人の健康だけじゃない」と私はよく口にしています。医療・福祉のみならず、あらゆる分野において健康、すなわちよりよい状態に保つことが市政の目指すところ。具体的には、「人」「生活」「地域」「教育・文化」「経済」「環境」の6つの健康を掲げています。この6つの健康づくりに、総合的・一体的に取り組んでいくのが松本市の施策です。市民、行政に加えて、企業や大学も重要な担い手です。

松本市が取り組む6つの健康づくり(資料:松本市)
[画像のクリックで拡大表示]

 例えば経済の健康の中には、新たな産業の創出も含まれます。十数年前まで、経済官僚でもこうした視点で健康を捉えたりしませんでした。でも、今は「医療の輸出」などに熱心に取り組んでいることもあって、経済産業省も松本市の動きを支援してくれています。

医療職の強み生かし「顔の見える」連携

――松本市は人口約24万人ですが、存続について危機意識はありますか。

 国全体の人口が減少する中、市区町村はどこも生き残りの道を模索しています。そのためには特色ある地域づくりが不可欠。松本の場合は、それと健康づくりを連動させてきました。医療と介護を合わせて提供する地域包括ケアがやりやすい環境が整っていたわけです。

 充実した介護サービスを提供できる状況にあったうえに、医療関係者と大学、医師会などの連携がうまくいっていたからです。私自身が医師なので、知り合いや後輩がこうしたところにいて、直接電話で突っ込んだ話ができる。「顔の見える関係」ができているのです。一方で、市長として予算や人事の権限を持っていますから、実行もしやすい。市の職員に要望を伝えるより、話が通るのが速いと喜ばれています。

――首長や自治体職員には、こうした役割は期待できるものですか。

 ウチでは、職員にもいろいろな機会を捉えて医療関係者と顔を合わせるようにしています。市で働く保健師にも、役所の中にいないで企業とコンタクトを取るようにと指示しています。

 ただ、一般に首長や職員は医療関係者と顔を合わせるのが苦手ですね。それは私もよく分かります。少子高齢化が進み地域包括ケアが求められる時代には、医療や子育て、小児医療などが分かる人でないと、首長や自治体の幹部職員は務まらないと思います。私は、「これからは医療関係者を首長にした方がいいんじゃないか」と、冗談交じりに言うこともあるんですよ。副市長のようなポストで首長のそばに置く手もありますね。

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