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シティブランド・ランキング2016

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1位・札幌市、2位・京都市、3位・横浜市――大都市住民が住んでみたいのは、やはり「大都市」

シティブランド・ランキング -住んでみたい自治体編-

石井 和也=日経BPヒット総合研究所、黒田 隆明【2016.11.8】

選んだ理由――「豊かな自然」のイメージは田舎だけではない

 調査では、5大都市の住民に住んでみたい自治体を挙げてもらった後、その自治体を選んだ理由も聞いている(3つまで複数回答)。多かった項目は「自然環境が豊かなこと」(31.3%)、「街並みや景観が美しいこと」(24.2%)、「観光、仕事などで訪れたことがあり良い印象を持っている」(22.5%)の順だった。次いで、「公共交通機関が充実していること」(20.5%)、「おしゃれなイメージがある(まちのイメージがよい)」(20.2%)である。選ばれた「将来、住んでみたい」自治体には、住環境の充実や生活のしやすさなどがまず頭に浮かぶようだ。TOP10自治体を見てみると、札幌市、福岡市、函館市の場合は「新鮮な食材に恵まれている」という理由も上位に入っている。

●5大都市在住者が「住んでみたい自治体」を選んだ理由TOP10
(資料:新・公民連携最前線)

 住んでみたい理由として最も多かった「自然環境が豊か」という項目は、ランキング1位の札幌市でも最も多くの人が挙げた項目だ。2位の京都市では3番目、3位の横浜市では4番目、4位の鎌倉市では2番目に多く、5位の那覇市では札幌市同様、「自然環境が豊か」を選んだ人が最も多かった。都市部に付随する自然環境でも、「将来、住んでみたい」という要素を加味すると、大都市住民の目には十分魅力的に映るのだろう。

 一方、本来は移り住むために重要なはずであり、移住促進策として積極的に取り組む自治体も多い「雇用」「子育て」「医療・介護」「地域コミュニティ」などについての項目への反応は薄かった。「求人/雇用が多いこと」(3.4%)、「保育所/託児所が充実していること」(1.5%)、「介護施設が充実していること」(1.3%)、「地域コミュニティが充実している」(3.7%)にとどまっている。

 調査では、回答者の移住意向の有無は考慮せずに無作為でサンプルを抽出している。移住志向を持つ人は全体の10.5%(*1)、移住検討経験のある人は34.7%(*2)だ。また、住んでみたい理由を問う設問は後回しにして、まず「将来、住んでみたい」というイメージで自治体名を選んでもらっている。上位に大都市が多く名を連ねたことも考え合わせると、大都市の住民は、「現在住んでいる都市の利便性があまり損なわれず、自然が残っていて街並みが美しい」自治体に住んでみたいという漠然としたイメージを持つ人が多いようだ。

*1 現在住んでいるところに住み続けたいかという問いに対して「どちらかと言えば他の市区町村に移り住みたい」「必ず他の市区町村に移り住みたい」と回答した人の合計
*2 移住検討経験の有無についての問いに対して「具体的に検討したことがある 」「具体的ではないが検討したことがある」と回答した人の合計

 では、実際に人口が増え、かつ、将来的な人口増ポテンシャルの高い自治体はどこだろうか。「人口増加自治体・総合ランキング2010-15」(日経BPインフラ総合研究所+新・公民連携最前線)を見てみると、大都市近郊のベッドタウンがランキング上位の多くを占める。

 大都市から遠くに位置する中小規模の自治体が、大都市住民に「住んでみたい」というイメージを持ってもらったり、実際に移り住んでもらったりするのは、容易なことではないだろう。それでもあえて「シティブランド」の確立された自治体と同じ土俵で勝負するのか。ある程度ニッチな層の人たちに向けてピンポイントで魅力をアピールしていくのか――。各自治体の移住促進施策は、難しいかじ取りを迫られそうだ。

●将来住んでみたい自治体を選んだ理由(最大3つまで)
カテゴリー 選択理由 ポイント*(%) 順位
安全 治安が良いこと 582.77(11.3%) 15
自然災害が少ないこと 334.63(6.5%) 22
生活のしやすさ 新鮮な食材に恵まれている 840.98(16.3%) 7
(ショッピングセンターやコンビニなど)商業施設が充実していること 737.52(14.3%) 11
飲食店が充実していること 581.79(11.3%) 16
物価が安いこと 465.46(9.0%) 17
美術館、図書館、公民館など文化・教育施設が充実していること 344.50(6.7%) 21
スポーツ/レジャー/娯楽施設が充実していること 326.41(6.3%) 23
住環境 自然環境が豊かなこと 1609.92(31.3%) 1
街並みや景観が美しいこと 1246.92(24.2%) 2
閑静な住環境がある 944.12(18.3%) 6
公園や緑が多いこと 753.96(14.6%) 10
気候が穏やかなこと 652.25(12.7%) 14
生活インフラ 公共交通機関が充実していること 1057.86(20.5%) 4
新幹線の駅や空港が近い 442.68(8.6%) 18
上下水道/ガスなどライフラインが整備されていること 220.03(4.3%) 26
道路が充実していること 197.92(3.8%) 28
インターネットなど情報インフラが充実している 154.28(3.0%) 32
医療・介護 医療機関が充実していること 290.56(5.6%) 25
医療費補助や結婚・出産支援などが充実している 108.92(2.1%) 37
介護施設が充実していること 69.29(1.3%) 41
子育て 小 ・中・高校の教育レベルが高い 170.51(3.3%) 31
子育て世代が多い 149.31(2.9%) 33
大学や専門学校など教育機関が充実している 143.48(2.8%) 35
保育所/託児所が充実していること 77.58(1.5%) 40
いじめや非行問題への取組が積極的 29.94(0.6%) 43
行政サービス 行政サービスが充実していること 306.26(5.9%) 24
市区町村長のやる気度が高い 137.60(2.7%) 36
移住者向けの制度や施策が充実している 85.62(1.7%) 39
コミュニティ 以前住んでいたことがあり良い印象を持っている 789.70(15.3%) 8
親族・親戚が住んでいる 767.81(14.9%) 9
友人・知人が住んでいる 689.03(13.4%) 12
地域コミュニティが充実している 192.38(3.7%) 29
人口が増えていること 148.52(2.9%) 34
観光 観光、仕事などで訪れたことがあり良い印象を持っている 1160.92(22.5%) 3
おしゃれなイメージがある(まちのイメージがよい) 1042.76(20.2%) 5
観光資源が充実していること 661.05(12.8%) 13
祭りなど伝統文化/行事が残っていること 400.34(7.8%) 19
メディア(書籍、雑誌、テレビ、映画など)を通じて良い印象を持っている 359.64(7.0%) 20
雇用 地域資源が豊富 200.76(3.9%) 27
求人/雇用が多いこと 177.67(3.4%) 30
基幹産業がある 96.06(1.9%) 38
起業/就業支援が充実していること 67.05(1.3%) 42
(資料:新・公民連携最前線)
* 5大都市の在住者が「将来、住んでみたい自治体」を選んだ理由(複数回答・3つまで)について、各選択項目の得票数を基に、5大都市ごとの人口構成比を加味してウエイトバック集計した。
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