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地域を元気にするCSV

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第8回 民間初、三菱地所が再開発で取り組むお濠の浄化

赤池学=一般社団法人CSV開発機構理事長【2016.1.12】

 CSR先進企業として知られる三菱地所。なかでも大手町・丸の内・有楽町、いわゆる「大丸有地区」における施設開発や再開発による基盤整備では、地域貢献に資すると同時に、顧客であるテナントビジネスの活性化やエリアブランディングに大きな成果を上げてきた。

2009年の開校以来1万3000人を超える受講者を数える「丸の内朝大学」(画像はウェブサイトのトップページ)。この取り組みは、学びニーズに応えるだけでなく、有意の人材のネットワークづくりにも大きな役割を果たしている(資料:三菱地所)
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 三菱地所は、このエリアのまちづくりに関わる一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会、エコッツェリア協会(一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会)、特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会などに深くコミットしながら、ハード整備だけでなくソフト事業にも力を注いでいる。

 同エリアで開催されるメセナ事業「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャパン」(主催:東京国際フォーラム)は、朝から晩まで、クラシックを中心とした一流アーティストの多様な演奏を低価格で、大人から子供まで楽しめるイベントとして、2005年の開催以来、延べ700万人以上の来場者を大丸有地区に集客し、世界最大級の音楽祭に成長している。

 また、「my朝を、たのしもう」をスローガンに開催されている、通勤前の一時間に様々な学びを提供する「丸の内朝大学」(主催:丸の内朝大学企画委員会)は、2009年の開校以来、延べ1万3000人以上の受講生を世に送り出してきた。

 今回は、三菱地所によるCSVの実践をお伝えしたいと思う。

都心部にまちづくりの拠点を開設

2006年度グッドデザイン賞金賞を受賞した大手町カフェ。緑豊かな憩いの場としての側面のほか、持続可能な都市づくりを推進するコミュニティ形成の場としても機能した(写真:三菱地所)
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渡り鳥の渡りの追尾、地球温暖化のシミュレーションなど、地球儀に様々なデータを重ね合せて表示できるデジタル地球儀「触れる地球」(写真:三菱地所)
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 2005年、三菱地所は、東京駅前の大手町ビルに、まちづくりの拠点となる「アーバン・デザイン・センター」として、「大手町カフェ」を開設した(プロジェクトは2008年4月まで)。おそらく都心部では初めての取り組みだ。実は、筆者がそのプロデューサーを務めたのだが、ここは、バイオマス活用の亜臨海水処理プラントをシンボルに、旧丸ビルの掘削土やエレベーターホールの大理石などがリユースされ、屋内庭園(インハウスガーデン)や水循環による壁面緑化(ウォール・ガーデン)システムなど、環境デザインの多様性を伝えるショーケース「エコデザイン・ミュージアム」の機能も担っていた。

 また、域内の企業、研究者、クリエイターが集い、様々な地域開発のためのプログラムを展開。都市環境系学会の会議利用や、地球規模で新しい社会デザインを考える取組み「地球大学」などのスクーリングの場としても活用された。

 2006年度グッドデザイン賞金賞を受賞したこの施設の機能はその後、新丸ビル10階に2007年オープンした環境戦略拠点「エコッツェリア」(運営:エコッツェリア協会)に継承され、様々な地域活性化のためのプログラムを展開すると同時に、スタッフが自らオフィス照明をコントロールする「知的照明」や、「輻射空調システム」などの実証実験を繰り返してきた。都市経済の成長の鍵を担うとされるクリエイティブクラスのビジネスマンほど、明るい照明を嫌い、色温度の低い暖色系の空間を好むことなどが明らかになるなど、いわばエコオフィスの先導モデルを提起してきたのである。

 そして、「エコッツェリア」で形成されたコミュニティの交流を促し、業界業種の垣根を越えた大丸有エリアでのCSVビジネス創発拠点として「3*3 LABO(さんさんらぼ)」を2014年1月にオープンした(運営:エコッツェリア協会)。2016年3月末までの期間限定プロジェクトとして、東京・大手町の日本ビルで活動中だ。

 3*3 LABOのエキシビジョン・ゾーンでは、京都造形大学教授である竹村真一氏が開発した世界初のデジタル地球儀「触れる地球」を展示・活用した「新炭素展」や、地域創生をテーマとした様々なイベントを開催してきた。実は、CSV開発機構の前身である「CSVサーベイランス・ネットワーク」の会合やイベントも、ここでの開催実績がある。

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