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第2回 「お試しでやってみる」(前編) ―地域科学研究所の実験―

馬場 正尊=公共R不動産【2016.3.1】

※「公共R不動産」(サイト運営:R不動産株式会社)2016年2月22日付の記事を転載


(写真提供:公共R不動産)
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今回インタビューをするのは、西日本エリアを中心として、官公庁向けに自治体の資産管理システムサービスを提供する株式会社地域科学研究所。自治体の財政状況分析と公共施設白書や公共施設等総合管理計画の双方の業務に携わる立場から、公共施設の新しい活用法やマネジメント手法を提供している。

代表を務める平井慎一氏、同社公共イノベーション&サポート事業部課長であり、新しい公共空間の使い方を提案するPublic+を立ち上げた西田稔彦氏、さらに地域科学研究所の出資のもと、大分県由布市の耕作放棄地を開墾し、無農薬栽培による農業を行う農業生産法人ほおのき畑を起ち上げた同社元社員の林田真人氏にインタビューを行った。

自治体の財政状況を肌で感じる3人に、地方が抱える課題とその先に見える可能性に迫る。

実例を自ら作ってみる

馬場 正尊(以下、馬場):地域科学研究所では、自治体の公共施設マネジメントの支援やシステム開発だけでなく、自ら由布市で廃校の活用を始めました。どんなきっかけがあったのですか?

平井慎一(以下、平井):公共施設をなくすのは簡単なのですが、我々としては「施設を維持、活用できるのならば、なるべく残していこうよ」という話をできるだけするようにしています。ただ、地域に愛されているといっても、残すためにはお金もかかるし、何に使うんだ、という状況ではあるので、個別の活用方法を模索しながら提案してきました。その過程で、我々自身で何かしなければいけないという考えになり、この廃校(大分県由布市の朴木小学校)を当社の拠点として活動することにしました。

馬場:具体的に関わらなければ、ということですね。

平井:そうですね。システム開発やコンサルティングはやっていますが、なかなか実践の形がありませんでした。具体的にすぐに自治体にメリットがあるかというと、必ずしもそういうわけではなかったんです。少しのお金ですが、まずは私たちが借りてみようと。

馬場:実例がないなら自ら実例を作るしかない、と。

朴木小学校全景(写真提供:公共R不動産)
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朴木小学校

馬場:そうして、実際に地域に愛されていた小学校の廃校を使い始めたわけですね。まず、どうやってこの小学校を見つけたのですか?

西田稔彦(以下、西田):大分県由布市で資産管理システムのデータベース化を行っていたので、廃校があるというのは分かっていました。その中で、いくつかの小学校を実際に見に行きました。建物の状態や雰囲気、地元でも愛されていた場所であったことを見て、とりあえず借りてみましょう、と私から会社に提案しました。

馬場:学校を借りるって簡単にできるんですか?

西田:この建物はすでに廃校になっていて、普通財産化されていました。自治体の方も、活用方法について、明確に決めてはいない状況であったので、タイミングもよく比較的スムーズに賃貸契約の手続きをすることができました。平成25年2月から借り始めています。

林田氏が開墾した元耕作放棄地の畑(一部)(写真提供:公共R不動産)
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