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特集・「公民連携」推進体制の現在

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公民連携はできるだけ緩い仕組みで、横浜市

【自治体の公民連携組織】連携実績170件超、8年目迎えた「共創フロント」

黒田 隆明【2015.11.18】

横浜市の公民連携の取り組みを主導する政策局共創推進室。民間からの提案窓口「共創フロント」の設置、事業者から意見を聞くサウンディング型市場調査、MICE施設のコンセッション方式採用など、次々と新しい取り組みにチャレンジしている。

 横浜市が公民連携の専任部署、共創推進事業本部を設けたのは2008年4月にさかのぼる。当時としては先駆的な取り組みであったこと、民間人材(特定任期付職員)を公募したことなどから話題になった。

 3年間の時限活動を終えた共創推進事業本部を引き継ぎ、現在は政策局共創推進室が市の公民連携の窓口部署となっている。2015年度の人員は17人。1室1課(共創推進課)体制で、部長級の室長1人、課長2人、係長5人、一般職員8人、民間からの人事交流スタッフ1人という内訳だ。

 業務内容は、大きくは6つ。公民連携の窓口である「共創フロント」、公民の交流の場である「共創フォーラム」の開催、公有資産の利活用、PFI、指定管理者制度による民間活力の導入、そして、広告・ネーミングライツである。共創推進室では、民間企業と各部局の橋渡しを行うだけでなく、ときには庁内の公民連携アドバイザーの役割も果たす。

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共創推進室の主な業務(横浜市の資料をもとに作成)

民間からの提案を一括して受ける「共創フロント」

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「共創フロント」による公民連携のイメージ(資料:横浜市)

 横浜市の公民連携を特徴付けている仕組みが「共創フロント」だ。民間からの提案や相談を幅広く一元的に受け付ける窓口だ。市がテーマを決めて公民連携の提案や連携を募集する「テーマ型共創フロント」、テーマを問わない「フリー型共創フロント」、そして企業との包括連携協定という形で民間に門戸を開いている。市によると、2014年末までに累計約430件の提案を受け、170件の連携が実現しているという。

 いくつかのユニークな取り組みも実現した。最近では例えば、横浜DeNAベイスターズとの連携により、横浜スタジアムのある関内地区に球団ロゴなどをデザインしたマンホールを設置したり(2015年3月)、みなとみらい地区を舞台に、大量のピカチュウが街に繰り出すイベント「踊る?ピカチュウ大量発生チュウ!」を開催したり(ポケモンコミュニケーションズとの連携、15年8月)している。

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横浜 DeNA ベイスターズの球団ロゴをあしらたマンホールのデザインと記者会見時の様子(写真・資料:横浜DeNAベイスターズ)

 公民連携でプロジェクトを進めようとするとき、そこに法や手続き上の問題がなくても、「なぜA社と進めるのか。B社ではないのか」という行政内部の議論で話が進まなくなってしまうようなことが起こりがちだ。横浜市の場合、共創フロントという全市的な仕組みが、こういった停滞の回避にも一定の役割を果たしている。市としてインターネット上で常時提案を募集することによって最低限の公平性と透明性を担保しているため、「なぜA社と?」という問題について、提案を受けた段階で個別案件ごとに判断する必要がなくなるからだ。

 では、市に寄せられた提案はどのように実現していくのか。横浜市では提案内容によって個別に対応している。そのまま提案事業者と連携したり、審査などにより提案者を絞り込んだり、提案を参考に改めて事業者を公募したりするケースなどがあるという。このことは民間事業者にも提案募集の説明の段階で示している。

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