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第9回 ドイツ・ベルリン市――2050年に都市全体をカーボンニュートラルに

産官学がコンソーシアム、交通とエネルギーの低炭素化を推進

藤堂 安人=日経BPクリーンテック研究所【2017.4.20】

 ドイツの首都・ベルリン市は、2050年までに交通やエネルギーなどのインフラを効率化し、都市全体をカーボンニュートラル(CO2排出量と削減する量が同量になること)にする「スマートシティ・ベルリン」構想を打ち出している。中でもCO2削減量の多い交通部門とエネルギー部門の低炭素化が喫緊の課題であり、そのために同市は2006年、「InnoZ(Innovation Center for Mobility and Social Change)」と呼ばれるコンソーシアムを立ち上げた。

 InnoZは、欧州最大の鉄道会社であるドイツ鉄道(DB:Deutsche Bahn)の子会社DB Mobility Logisticsをはじめ、大手電機メーカーの独Siemens、研究機関の独WZB、ICTベンダーの独T-Systems International、独DLR(航空宇宙センター)の5機関が中心になって設立した。ドイツ鉄道グループが参加しているのは、鉄道とEV(電気自動車)が連携した交通インフラの構築を目指しているため。Siemensは、EVを含めてエネルギー消費を最適化する手法を開発することが目的である。

 InnoZは、ベルリン市がスマートシティ・ベルリンを推進するために産官学で設立した「スマートシティネットワーク」の一環であり、ここで実証したシステムやソリューションを活用してベルリン市の低炭素化を図ると共に、他地域や他国にビジネスを展開する狙いがある。

旧ガスタンク施設でEVインフラやマイクログリッドを実証

 InnoZが最も力を入れているプロジェクトは、ベルリンの中心部に位置し、歴史遺産の建物が残るシェーネブルク地区の再開発計画「EUREF-Campus」である。InnoZの本部も同地区に設けられている。

 EUREF-Campusの中心には、「ガソメーター」(Gasometer)と呼ばれる、高さ78mの円筒状の建物がそびえ立つ(図1)。1900年代前半に造られたガスタンクだが、現在は操業を中止。文化財として保存されている。その内部は改装され、さまざまなイベントが開かれる文化スポットになっている。また周辺にはレンガ造りの古い建物が並び過去の産業遺産として保存されている(図2)。

図1 EUREF-Campusのシンボル的存在のガソメーター
改修のうえ現代風に再現されている。(撮影:日経BPクリーンテック研究所)
図2 EUREF-Campus内のレンガ造りの古い建物
改築して研究施設として使っている。(撮影:日経BPクリーンテック研究所)

 そうした歴史的な建物を中心とした5万5000m2の土地で進められるEUREF-Campusでは、都市再開発の中で最先端技術を使ったスマートグリッドプロジェクトを展開しているのが特徴である。参加企業がガソメーターを中心に研究施設を建設し、再生可能エネルギーを活用したマイクログリッドを構築。さらに、EVの普及を目指した充電インフラの設置を進めている。2007年に計画がスタートし、2018年の完成に向けて建設作業が進行中だ。これまでに設置済みの施設を使ってEV充電やマイクログッドの実証実験が既にスタートしている。

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