村役場が住宅をネット販売、地域産業を立て直す【岐阜県東白川村】

 岐阜県東白川村は、「村役場が住宅をインターネットで売る」という仕組みを構築して、衰退した村の建設業(住宅業)を立て直した。この役場主導の事業をつくり上げたのが、東白川村地域振興課の桂川憲生課長だ。そして今年、桂川氏は再びネットを駆使して次なる一手を打とうとしていた。

東白川村地域振興課 桂川憲生課長
1981年4月東白川村役場入庁。99年4月CATV部門担当(構築・番組製作)、2008年4月地域ICT部門担当(地域産業改革)などを経て16年4月より現職(写真:佐保圭)
[画像のタップで拡大表示]

 人口約2400人、およそ860世帯(平成28年4月現在)の東白川村は、2002年、300万円近くあった村民の平均所得が、2007年には約200万円と5年で3分の2近くに減少。その理由の1つとして、住宅建設の不振が挙げられる。かつて70棟あった戸建て住宅の年間受注数は、2009年には14棟にまで激減していた。

 しかし現在、東白川村の住宅の年間受注数は、30棟まで回復してきた。この受注の増加を支えているのは、東白川村が運営している木造住宅受注システム「Forestyle(フォレスタイル)」だ。

 桂川氏は、2008年度、2009年度の総務省地域ICT利活用モデル構築事業の開発事業費の約5800万円を使って「Forestyle」を開発し、2009年から運用をスタートした。この工務店と顧客をインターネットで結ぶECサイト「Forestyle」によって東白川村が受注・建設した木造住宅は、岐阜県と愛知県で132棟、東京都で2棟にのぼる(2016年6月現在)。

[画像のタップで拡大表示]
東白川村が運営している木造住宅受注システム「Forestyle(フォレスタイル)」のウェブサイト(上)。ゲーム感覚で間取りをつくると建設費用が計算される仕組みも開発した(下)。「役所の運営」ということがネットユーザーからの信用度を高めている(資料:東白川村)
[画像のタップで拡大表示]