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食育先進都市、バークレー

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学校を起点に地域の「食」を変える、アリス・ウォータース氏

地産地消、オーガニックの“レジェンド”が食育を語る

聞き手:高橋 博樹 構成:黒田 隆明【2017.6.19】

「おいしさ」で人々の興味を引く

(写真:宮原 一郎)
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――それは文化をつくるということでしょうか?

 新しい関係性をつくることです。食べものを通じてスローフードの価値を教えること。学校菜園はその大事な最初の一歩となります。 私はモンテッソーリ教育(イタリア人医師のマリア・モンテッソーリが20世紀初頭に提唱。自立した子どもを育てる教育法)の教師をしていましたから、実践を通じての学びを信じているのです。思考は五感から生まれるものです。目、鼻、耳、口、触れることから私たちは情報を集めます。世界に対して五感を開くことが大切です。でも、ファストフード文化では五感が閉ざされてしまっています。

 モンテッソーリの重要な考え方の一つにこういう考えがあります。子どもに悪い習慣がある時にはそこには焦点をあてず、新しい、より興味深い代替を提示する。彼らがそれに惹かれてくると、変化が起こります。悪いことに注意を向けるのではなく、彼らの興味を勝ち取るのです。

 スローフードも同じ考え方です。「おいしさ」で人々の興味を引こうとしているのです。

――「おいしい革命は簡単だ」というのは、そういうということなのですね。

 その通りです。それを味覚で感じるのは簡単なことです。そしてもっと食べたくなります。

――スローフードの定義の一つに地産地消があると思いますが、それについての考え方を聞かせてください。

 地産地消ともう1つ、最も重要なことは、オーガニックであるということです。地産地消か有機かの二者択一ではないんです。地元のものでも、大量生産されていたら意味がありません。地元で持続可能な形で行われている小規模農業を大切にしようということです。

 それはシェ・パニーズで私たちがやろうとしてきたことでもあります。私たちは一人の農家を完全にサポートしています。彼に必要なものをすべて支払ってきました。以前は彼に「こんな野菜を植えてほしい」と頼んでいましたが、いまでは彼が「こんな料理にするように」と言ってくるようになっています。また、キッチンからの生ゴミはすべて堆肥として畑に戻っていきます。素晴らしい関係です。

――ESYは、子どもたちがこうした関係性への理解を深めることにもつながりそうですね。

 まずは学校から始める必要があるのです。私たちは次世代に変化を生もうとしています。(中学校で)ESYに参加する子どもは11~13歳ですが、彼らは自分の考えをとてもしっかり表現します。彼らは世界で起きていることを分かっているし、とても心配もしています。そして正しいことをしたいと思っている。どんな食べ物を食べるか、誰から買うか。彼らは自分で選択できることを知っています。そして料理の仕方も身につけている。大人と同じように彼らと接することが大切です。

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