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「稼ぐ公民連携」基本十カ条

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第十条 公も民も変わらなければならない

清水 義次=一般社団法人公民連携事業機構 代表理事【2015.11.4】

  今、公民連携の必要性が叫ばれています。しかし、今まで公共がやっていたことをただ民間に丸投げすれば公民連携が成り立つというわけではありません。公共施設再編、指定管理、PFI,民間提案募集をすれば本当に公民連携が実現し、都市経営が良好な状態で継続するのでしょうか。いや、決してそうではありません。

  人口減少、財政難の時代です。公も民も、共にその意識、組むべき相手と、やり方を変えなければやがてまちを維持していくことができなくなります。コストを切り詰めて何とか現状を維持しようというやり方では、近い将来都市経営が困難な状態に陥り財政破綻する自治体も少なくないでしょう。

  予測される悪い事態を回避し、継続する都市経営を行えるようにするためには、コスト削減のみを目指すような単目的思考を捨てて、都市経営の大本から考え方を改め、縮退・成熟化する社会に合わせた総合的・統合的なやり方へ即刻転換すべきだと考えます。すなわち、真の公民連携、「民間主導で公民が連携する」新しい都市再生の動きを開始することが必須だと思います。

[画像のクリックで拡大表示]
「民間主導で公民が連携する」新しい都市再生の動きの例として、北九州市の「小倉家守プロジェクト」がある(詳しくは3ページ目)。その代表的なプロジェクト「ポポラート三番街」(2012年4月オープン)。空きビルの2F約150坪に、北九州一円のモノづくりをする人たちを集めた。アトリエ兼ショップの現在の入居者70人。そのほとんどが女性だ(写真:北九州家守舎)

地方都市での再開発に経済合理性なし

  まず、今までの行政主導、補助金頼みのやり方がダメだったことを素直に認め、反省することが大切です。商店街が空洞化している中心市街地を例にとると、今まで通り大規模な再開発を行ったり、空き店舗補助金を注ぎ込んだり、イベント開催の補助をし続けていて、本当にまちが活性化されたのでしょうか。各都市の中心市街地を歩いてみると、空洞化したまちに補助金による墓標と屍が堆積して寒々しい空気感が漂っています。それなのに、まだ大規模な再開発をやろうとしている地方都市がたくさんあります。

  現時点で地方都市での再開発に経済合理性はほとんどないと言っていいでしょう。まちの中心部の家賃が下落したうえに、建築費は高騰、新しく建てられる床の需要はありません。借り手のない余った床は、行政が借りて税金がまた注ぎ込まれることになるでしょう。

  おまけに、大きな建物の維持管理費がロングランで市民の肩にずっしり乗ってきます。空き店舗補助金は、補助金が切れた瞬間に退店してしまうことがほとんどです。補助金によるイベント開催は、やればやるだけ疲労感が積もっていきます。補助金によるまちへの投資は、後世への重い負担を強いるのみです。

  国からの補助金獲得は、もはや勲章ではありません。公も民も、高度成長期に一般的に行われたやり方をすべて止めましょう。多額の補助金を獲得し、まちなかへの投資しさえすれば良かった過去の時代のやり方を今後縮退する時代に持ち込むことは、もはやクレイジーとしか言いようがありません。

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