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PPP/PFIと公的不動産のいま

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第6回 日本のPPP/PFIをリードする「空港」のコンセッション

解説:福島 隆則=三井住友トラスト基礎研究所投資調査第1部主席研究員、構成:坂井 敦=フリーランス【2016.12.20】

日本のPPP/PFIが1.0(第1世代)から2.0(第2世代)へと移行する上で、コンセッション方式が大きな役割を果たしたことは、これまでのコラムで詳しく述べてきた。数ある公共インフラの中で、コンセッション方式を活用した民営化が最も行われているのは空港セクターだ。今回はこの空港セクターのコンセッション事業について、概要を解説する。

 コンセッション方式を活用した公共インフラの民営化が、日本で実際にどれくらい進んでいるのか。まずはその現状を詳しく見ていきたい。

図表1:現在進行中のコンセッション事業
(資料:三井住友トラスト基礎研究所)
[画像のクリックで拡大表示]

 図表1は、現在、日本で進行中のコンセッション事業を地図上にまとめたものだ。赤色で記したのが民営化済みの事業。緑色は運営権者の選定プロセス中の事業。青色は検討中の主な事業となっている。

 空港に限ると、2016年11月末時点で民営化済みのプロジェクトは、兵庫県の但馬空港、関西国際空港・大阪国際空港(以下、関空・伊丹)、仙台空港の3件。2014年6月に政府が策定・公表した「PPP/PFIの抜本改革に向けたアクションプランに係る集中強化期間の取組方針について」では、2016年度までに19件、事業規模にして2兆~3兆円のコンセッション事業を達成するという目標を掲げている。19件の内訳は、空港6件、水道6件、下水道6件、道路1件だ。

 もっとも政府の目標が、実際に民営化済みの事業だけをカウントするのか、検討中の事業も含めるのかははっきりしない。2016年10月31日の未来投資会議構造改革徹底推進会合「第4次産業革命(Society5.0)・イノベーション」会合(PPP/PFI)に提出された、竹中平蔵会長の資料では、コンセッション案件の進捗状況を“運営”、“選定”、“準備”、“検討”の4つのフェーズに分類している。この資料の中で、現在“選定フェーズ”にある高松空港と神戸空港のほか、“準備フェーズ”にある福岡空港と富士山静岡空港も含めてカウントすることで、既に「目標達成」としており、今後はこの考え方が標準になっていくものと思われる。

 ただ、但馬空港については、民間事業者の公募を行わず、第三セクターである既存のターミナルビル会社に運営権を設定したもので、その対価もゼロ円だったため、同空港を1件とカウントすることには異論も多い。

 ちなみに、空港以外の分野では、前述の竹中氏の資料によると、道路は「目標達成」。これは、目標1件に対して、愛知県の有料道路が民営化済みであるためであり、異論はないだろう。一方、上下水道は、“選定フェーズ”に浜松市の下水処理場、“準備フェーズ”に大阪市の上水道と奈良市の上下水道があるだけで、「目標未達」となる可能性が高い。

 以上のように、数ある公共インフラの中で、空港のコンセッション事業が特に進んでいるわけであるが、これは、日本におけるこれまでのコンセッション方式導入の議論が、空港主導で進んできた経緯を考えると納得できるだろう。

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