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在宅医療・介護連携はここまで進んだ

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はち丸ネットワーク、在宅医療や退院支援のシステム化で質を底上げ

【事例1】名古屋市医師会

増田 克善=日経デジタルヘルス【2017.4.20】

「日経デジタルヘルス」2017年4月3日付の記事より
「名古屋市全域で同じレベルの在宅医療を提供できるようになることを期待している」と話す、名古屋市医師会理事の真野寿雄氏
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 名古屋市は2015年度から在宅医療・介護連携推進事業として、名古屋市医師会とともに在宅医療・介護連携支援センターを運営している。これは、看護師や医療ソーシャルワーカー(MSW)を配置し、地域の医療・介護関係者や地域包括支援センターなどから相談を受けたり、医療・介護連携のための情報提供を行う組織だ。名古屋市は同支援センターを2016年4月までに市内16区全てに設置した。

 「各区の支援センターは、患者の利便性や運営の便宜を考慮して、多くは在宅患者を受け入れる地域包括ケア病棟などを持つ病院にある。医師会直営とし、最低でも市と県の職員1人ずつを配置した」と名古屋市医師会理事の真野寿雄氏は説明する。さらに、市内を二次救急ブロックに当たる4エリアに分割し、それぞれに専任職員3人を配置した中核的連携支援センターを設置。その上で東区にある名古屋市医師会館内には専任職員7人を配置した統括支援センターを設け、指揮系統を整備した。

在宅医療の均てん化を図る

 同センターが中心となって提供する医療・介護の連携の仕組みを「在宅医療・介護支援システム」と総称する。これは、複数医療機関・多職種の連携によって在宅医療をサポートする「相互サポートシステム」、在宅患者の情報を共有する「情報共有システム」、在宅医療への移行をサポートする「在宅アセスメントシステム」、夜間・休日に在宅患者の相談窓口となる「コンタクトセンター」の4事業からなる(図1)。

図1●名古屋市医師会が提供する「在宅医療・介護支援システム」の概要
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 「在宅医療を提供する医療側と提供される患者側の両方に『安心と安全』が確保される必要がある。同時に、名古屋市全域で同じレベルの在宅医療を提供できる『均てん化』が大切だ」と真野氏。患者が退院して在宅療養に移行する際や、容体急変などによる入院時には、病院と在宅医療を提供する医療機関、介護事業所の間で連絡調整が発生する。その場面で「安心・安全・均てん化」を実現しつつ、多職種の負担を軽減する仕組みが、在宅医療・介護支援システムだという。

 例えば、診療所に通院していた患者の容体が悪化したため、在宅療養に移行する場合に、これらの仕組みがどう機能するか見てみよう。

 まず、通院治療が困難だと判断したかかりつけ医は、「在宅アセスメントシステム」に基づき、地区の在宅医療・介護連携支援センターに手続きを依頼する。

 支援センターは患者を受け入れる後方支援病院を指定し、かかりつけ医に情報提供。その病院が既定のアセスメント項目に従って、在宅療養に安全に移行できるかどうか患者を評価し、必要なら入院治療を行う。アセスメント項目は、名古屋大学大学院の地域在宅医療学・老年科学教室が監修した。

 在宅療養に移行する際に、多職種をつなぐ仕組みが「相互サポートシステム」だ。在宅医がほかの在宅医との連携を希望する場合にそのコーディネートをしたり、訪問を担当する看護職や介護職とのグループ化を支援する。こうしてできた在宅医療チームで患者情報を共有する際に、「情報共有システム」が用いられる。「コンタクトセンター」は、在宅医療・介護連携支援センターの開館時間以外の夜間・休日に在宅患者・家族の問い合わせや急変時のファーストコールを受けるもの。緊急性に応じて、担当する在宅医療チームのしかるべき職種に取り次ぐ役割を担っている。

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  • 日経BP総研


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