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在宅医療・介護連携はここまで進んだ

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に〜よん医療ネット、既存の病診連携システムの機能を拡張

【事例3】大阪市西淀川区医師会

増田 克善=日経デジタルヘルス【2017.4.28】

「日経デジタルヘルス」2017年4月5日付の記事より

 大阪市の西淀川区医師会は、市の医療・介護連携相談支援事業と府の在宅医療推進事業として、区のマスコットキャラクターの名前を冠した「に〜よん地域包括ケアシステム委員会」を2016年に立ち上げ、在宅医療・介護連携に取り組んでいる。この連携を支える仕組みが、2014年度の地域医療介護総合確保基金を活用して整備された「に〜よん医療ネット」だ。タブレット端末のiPadを用いた多職種による情報共有を実現している。

 に〜よん地域包括ケアシステム委員会は西淀川区医師会を中心に、歯科医師会、薬剤師会、訪問介護事業所、地域包括支援センター、区役所、社会福祉協議会などに所属する38人の委員からなり、定期的な講演会やスキルアップセミナー、事例検討会などを開催している。さらに、医師会の呼びかけで2016年11月に5カ所の診療所の医師が中心となって「に〜よん在宅診療チーム」を結成。診療所に加えて訪問看護ステーション、在宅患者の受け皿となる後方支援病院が在宅患者を支える仕組みをつくった(図1)。

図1●開業医5人と訪問看護ステーションで構成されるに~よん在宅診療チーム
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 チームを組む診療所の多くは、在宅療養支援診療所を届け出ているものの、担当する在宅患者数は5人から20人ほどにとどまる。また、外来診療と在宅医療を兼務する開業医にとっては、在支診の要件の一つである24時間365日対応は大きな負担になる。そこで、に〜よん在宅診療チームでは、緊急対応を行う「副担当医」を輪番制で回している。

 在宅患者が急変した際、主治医が夜間・休日または学会などで不在のときは、チーム内の別の医師に電話連絡が行き、その医師が副担当医として急変対応を行う。また、在宅患者の入院治療が必要な場合は、西淀川区にある社会医療法人愛仁会・千船病院、一般財団法人淀川勤労者厚生協会附属西淀病院、医療法人博悠会・名取病院の3病院が優先的に受け入れる体制を築いた。既存資源の利用で初期費用抑える

 こうした体制を支える仕組みが、「に〜よん医療ネット」である。システム構築の際は、既存の資源を活用することで初期投資を抑えた。後方支援病院の一つである千船病院が地域の診療所との病診連携システムとして2012年から運用していた「a.i net」(エーアイネット)の機能を拡張したのだ。

「既存の病診連携システムの機能を拡張して、在宅医療・介護連携システムを構築した」と話す、愛仁会千船病院地域医療部主任の中根裕輝氏
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 a.i netは、富士通(株)(東京都港区)の「HumanBridge EHRソリューション」というシステムを利用しており、オプション機能である「在宅ケアSNS」という在宅医療用の情報共有システムを追加して、に〜よん医療ネットとした。千船病院地域医療部主任の中根裕輝氏は、「西淀川区医師会から在宅医療・介護連携にa.i netを活用できないかという働きかけがあった」と経緯を説明する。

 に〜よん医療ネット立ち上げの事業費は4000 万円で、使途は機能追加費用や、ネットワーク参加者へのiPadの支給費用など。2014 年度の地域医療介護総合確保基金から2000万円を賄い、残り半分は社会医療法人愛仁会が負担した。2015年6月から参加施設を募集しており、現在、病院4カ所、診療所26カ所、訪問看護ステーション5カ所など45施設が参加する。これらの施設に71台のiPadが支給されている。

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