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新・公民連携 円卓会議 2016

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地方創生・8つの視点(7) 民間企業

地域で「面白いこと」をするのが民間の役割

森田俊作氏 大和リース 代表取締役社長

構成:黒田 隆明【2017.3.31】

 2016年、森記念財団都市戦略研究所の「世界の都市総合力ランキング」で東京が初めて3位に入った。これまでずっと4位で、ロンドン、ニューヨーク、パリに追い付けずにいたが、今回、パリを抜いて3位になった。

 パリは2015年11月の同時多発テロなどの影響もあって、海外からの訪問者数が減少したことでスコアを落とした。日本は「安全・安心」という大きな強みを持っているのだ。

もりた・しゅんさく
1979年大阪経済大学経済学部卒業、大和工商リース(現大和リース)入社。1997年取締役、2008年に同社で初めてとなる生え抜きで社長に就任。PPP/PFI事業を立ち上げ、全国で公民連携事業の実績多数。また、同社が開発・運営する商業施設において、地域社会・NPOと共に推進する地域交流の活動拠点「まちづくりスポット(まちスポ)」事業を全国各地で展開。まちスポ飛騨高山での取り組みが第10回「日本パートナーシップ大賞」優秀賞(NPO法人ソムニード〔現・ムラのミライ〕と共同受賞)。まちスポ事業が第3回「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」の企業部門ファイナリストに選出。プレハブ建築事業では、応急仮設住宅、仮設庁舎、仮設校舎の整備などを通じて全国各地で災害復興に取り組んでいる。熊本地震では坂茂建築設計とボランタリー・アーキテクツ・ネットワークが行う避難所用間仕切りシステムの設置活動支援も行った。(写真:北山 宏一)

 まずは東京に人が来てくれれば、そこから46道府県庁所在地へは、どこも4時間以内にアクセスできる。しかも、交通機関も時間に正確だ。こんな国はほかにない。だからこそ、東京に人が来て、そこからほかのどこかの街に行ったときに「ここの街は面白いぞ」とならなくてはいけない。そこからさらに次の街に行っても、そのときにはまた「ここもちょっと変わっていて面白いぞ」とならなくてはいけない。それぞれの地域は、素材であったり、地域の文化であったり、伝統であったりといった、自らの強みを磨く必要がある。もちろんそれは、インバウンド対策に限った話ではない。

 では、誰がそれをやるのか。市町村だけに任せてしまっていいのか。

 地域づくりは、これまで「行政がやるのなら安心だ」ということで任せきりにしてきた。しかし、本当にそれでうまくいったのか。民間で取り組んだ方がよい案件もあったはずだ。

 補助金頼みの傾向も気になる。必要な場合もあるだろうが、補助金というのは民間で例えれば販促手当のようなものだ。事業というのは本来、「販促手当がもらえるからやる」というものではないだろう。

「ワクワク」を組み合わせる

 これは広辞苑に書いてあるのだが、「公共」という言葉は「社会一般」を意味する。日本社会の中で、公務員の数は約330万人だが、就業者数全体では約6500万人になる。当社の社員は2300人ほど。大した数ではないし、特別な才能を持っているというわけでもない。そんな我々でも「こういうことと、こういうことを組み合わせると、この地域の良さを引き出せそうだ」と、ワクワクすることを少しは考え、実行している。

 民間が皆でワクワクすることを考え、その組み合わせが化学反応を起こせば、新たな価値創造につながるはずだ。面白いこと、ワクワクすることを考え、リスクを取って実行していくことこそが、民間の役割だ。

 JR九州の「ななつ星」をデザインした水戸岡鋭治氏は、「経済は文化の僕(しもべ)である」と語っている。より良い生活文化のために経済はあるのであって、経済のためだけにあるのではない、ということだ。民間企業に身を置く私としては、もっとこうしたことを考えなくてはいけないと思っている。(談・2016年12月22日)

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