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人口は減っても元気なまちづくり

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第2回 秋田県大潟村――官民を貫く危機感が、儲かる農業を進化させる

佐保 圭=フリーライター【2016.6.8】

秋田県大潟村は、日本海に面した男鹿半島の付け根に位置する農村だ。人口増減のカギを握る若年女性の人口増減率で、大半が半減する秋田県にあって、唯一15.2%増と予測されたことで注目を浴びた。とはいえ、村としてもこのまま何もせずに若年女性が増え続けていくとは考えていない。大潟村の「次の一手」を取材した。

 地方の農村の例にもれず、秋田県大潟村も2000年の3323人からわずかずつ人口が減り始めた。2016年4月1日現在の人口は3234人。将来的にも人口減少が続くと予測されている。

 しかし、大潟村には、ほかの農村にはない大きな特徴がある。まず、若年女性の増加が予測されていること。2014年9月公開の「2040年若年女性の人口増減率」(日本創成会議)では、秋田県で唯一増加が予測され、増加率15.2%は全国2位となった。もう1つが年収の高さ。農家一戸当たりの平均年収は、補助金も含めると2000万円を超えている。

 そして、現在の状況に甘んじることなく、大潟村の農家は先を見据えた改革を着々と進めている。

高収入と暮らしやすさが若い女性を呼び込む

 「日本農業のモデルとなるような生産およぴ所得水準の高い農業経営を確立し、豊かで住みよい近代的な農村社会をつくる」ことを目的として、日本第二の広さの湖だった八郎潟を干拓して、1964年10月、大潟村は生まれた。周囲52kmの堤防に囲まれた村は海抜0m以下で、南北2機の排水機で今も毎秒40tを排水している。

 大潟村には、1967年の56人を皮切りに10年間で6度の入植が実施され、1戸あたり約15ヘクタールの農地が配分された。現在、山手線がすっぽり入る1万7239ヘクタールの土地のうちの約9000ヘクタールの農地で、500戸超の農家が、大型機械を駆使して大規模な水稲中心の農業を行っている。

 大潟村の農家はすべてが専業農家で、全体の500戸のうち約270戸の農家の農地が15ヘクタール、230から240戸は15ヘクタールよりも広い農地を所有している。1戸当たりの総収入は、先述のように補助金も含め年間2000万円程度と裕福だ。これも大規模化の恩恵である。

水田1枚当たりの広さは90m×140m。現在500戸ほどある農家の平均耕作地面積は約17.5ヘクタール。(撮影/佐保圭)
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地図上でひときわ目を引く緑色(2040年若年女性の人口増)で塗られているのが大潟村だ(日本経済新聞のウェブサイト「人口減少地図」より)
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