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人口は減っても元気なまちづくり

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第1回 高知県北川村――ゆず生産効率化とブランド力向上で若者を呼び戻す

佐保 圭=フリーライター【2016.4.7】

新連載・人口は減っても元気なまちづくり
日本の人口は減少局面に入っている。特に地方ではその傾向が著しい。人口減少に直面しながらも地域の活力を持続する方法はどこにある?このコラムでは生き残りを賭けて奮闘する自治体の事例をリポートする。

 高知県安芸郡北川村は、国内有数のゆずの産地として古くから知られ、村民の約半数がゆず関連の仕事で生計を立てている。北川村のゆずは「香りと酸味が強い」と言われ、高級レストランや老舗料亭のシェフの間でも人気が高い。2013年、日本人の伝統的な食文化としての「和食」が世界遺産に登録された。ゆずは、和食にとって欠かせない“香りもの”として、日本料理の歴史と文化を支えてきた。

収穫期のゆず畑(写真:北川村)
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 2012年には、日本で初めて青果のゆずを欧州向けに輸出しはじめた村としても知られる。これは、北川村が高知県と村内の民間企業である北川村ゆず王国、指定農園とタッグを組んで農薬や害虫のEU基準をクリアして実現したものだ。現在、JAと民間企業を通じて年間1億円程度を輸出で売り上げる。

 こうした努力もあり北川村のゆずブランドは浸透し、安定的なゆずの販路を国内外で拡充してきた。ゆず果汁の輸出量もこの5年で急増している。

北川村のゆず果汁輸出量の推移
果汁の輸出はこの5年ほどで急拡大している(出典:北川村)
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 ところが現在、北川村の基盤産業であるゆずの生産は、需要に追いつかないどころか、現状の生産量の維持すら困難な状況にあるという。

 理由は村の人口減とゆずの生産農家の高齢化そして後継者問題である。北川村の人口は、奈半利川電源開発事業の最盛期だった1960年の6000人をピークとして減少し、現在は1400人を切っている。このまま減少が続けば、村の存続すら危ぶまれる。

 また、高齢化も進み、去年の段階で、村民の半数以上が60歳以上になった。

 さらに、近年はゆず農家のあとを継ぐ者が少なく、高齢を理由に廃業するゆず農園は増える一方だ。

 現在、北川村では、これらの課題を解決して、自然豊かな住み慣れた地域で子どもから高齢者まで安心して暮らせる「1000人の家族が子どもを育むゆず王国 北川村」を目指す新たな取り組みが始動している。

 「北川村 モネの庭 マルモッタン」は、北川村温泉や中岡慎太郎館と並んで、県外からも観光客が訪れる人気スポットだ。1999年クロード・モネが晩年に描き続けたフランスの自宅の庭、通称「モネの庭」を模して造られた。本家以外では世界で唯一「モネの庭」の呼称を許された景観は、印象派の絵さながらに美しく、昨年は約6万7000人が県内外から訪れた。

 このモネの庭を運営する(株)きたがわジャルダンの社長も兼務する北川村の上村誠村長に話を聞いた。

フランスの本家以外では世界唯一の「モネの庭」(写真:北川村)
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企画・運営
  • 日経BP総研


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