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麓幸子の「地方を変える女性に会いに行く!」

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川を中心にまちを再生、目指すは小さな世界都市

Vol.06 森山奈美さん 御祓川代表取締役社長

聞き手:麓幸子=日経BPヒット総合研究所長・執行役員、取材&文=西尾英子【2016.10.12】

どぶ川の再生が、まちの再生には欠かせなかった

――「川の再生が、まちの再生のカギを握る」と考えたのは、なぜでしょうか。

森山:設立当時、マリンシティ運動の流れの中で、駅と港を結ぶ軸づくりの段階にきていたのですが、その軸上を流れる御祓川の汚さに愕然としたんです。それまで御祓川は、県内でも一、二を争う汚いどぶ川でした。でも実はこの川こそが、都市文化の課題を象徴する存在ではないかと気づいたんです。高度成長とともに負の遺産を流し、川は汚れてきました。でもそこに住む人たちは、この川が汚くても、違和感も、問題意識も持たない。それはまちへの思いと比例するのでは、と。ここから目を逸らしたら七尾は復活できない、そう思ったんです。

 技術的に川をきれいにする方法はあるけれど、それでは根本的な問題解決にならない。大事なのは、「市民と川との関係」を取り戻すことです。誰かがきれいにした川ではなく、市民が浄化に関わることで、川の問題を「自分ごと」としてとらえてもらうことが重要。川の調査や清掃に市民が参加できるようなワークショップを開催、循環型浄化システムを手作りし、そこで育ったクレソンを使ったケーキも販売しました。クレソンケーキには、“普段口にするものを通じて、食べ物が育つ環境と自分の体はつながっている”ということに気づける商品でした。

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(左から)七尾港にある観光交流施設「能登食祭市場」は91年にオープン。森山さんの父親をはじめ、青年会議所のメンバーが中心となってまちの活性化に尽力した(写真:鈴木愛子)
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(左から)森山さんは御祓川沿いに店を開き、賑わいをつくることを目指した。独自の目線でセレクトした商品を扱う『ギャラリー葦』、魚醤油「いしり(いしる)」料理専門店が『まいもん処 いしり亭』並ぶ。店の入り口にはその日の御祓川の透視度を表示している(写真:鈴木愛子)

――地域の人たちに当事者意識を持ってもらうための“仕掛け作り”が大切だと。

森山:2006年に参加した「地域リーダー養成塾」(主催:一般財団法人地域活性化センター)で、「経済的豊かさと幸せ感のギャップを埋めるものは、住民自治の充実度であり政治への参加度である」という調査結果(『幸福の政治経済学―人々の幸せを促進するものは何か』(ブルーノ S.フライ、アロイス・スタッツァー著・ダイヤモンド社)を知り、大いに共感しました。政治とはこのまちをどうするかを決め、実行すること。どんなに素晴らしい計画でも、それを実現するプロセスに自分たちの声が反映されていなければ、幸せ感は得られません。当事者意識をもって「自分のまち」をよくしたいと考える人が増えることが、地域をより輝かせると思うんです。

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