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常識を越えろ! 変革者たちの挑戦ビジネス

量産化で苦闘! シャープ「ロボホン」、その仕草に“愛”の注入を見た(1/9ページ)

2016.05.17

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 前回(「窮地シャープの“問題作”、「ロボホン」は気を許すと欲しくなる」参照)は、シャープが2016年5月26日に発売するモバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」(希望小売価格19万8000円/税別)とはどのようなものなのか、どんなことができるのかについて紹介した。今回はそもそもなぜロボホンが誕生したのか、開発の経緯や苦労、シャープとして初めて量産型ロボットを作る上での工夫などに迫っていきたい。

シャープが送り出した“問題作”「RoBoHoN(ロボホン)」

シャープが送る「コミュニケーション家電の先兵」

 ロボホンは音声コミュニケーションによって操作を行う「モバイル型ロボット電話」という位置付けだが、音声コミュニケーションに対しては、シャープはすでに力を入れていた。同社は「家電製品が人に寄り添うためには音声コミュニケーションが重要」ということで、クラウドサービス経由で音声を認識し、会話もできるロボット掃除機「COCOROBO(ココロボ) RX-V200」を2013年12月に発売。ココロボシリーズに搭載した人工知能「ココロエンジン」は、省エネや使い方のコツを声でアドバイスする機能や、おしゃべりをする機能など、数多くのシャープ製品に浸透している。

 この音声コミュニケーション重視の流れに対し、筆者の周囲ではあまり芳しい評価は聞かれなかった。「ロボット掃除機やオーブンレンジ、洗濯機がしゃべるのは悪い冗談みたいなもの」という考え方だ。

 確かにエラーなどのメッセージを表示するディスプレイを搭載する機種なら“しゃべらなくても”いいが、そうではない製品の場合は音声メッセージという手段も決して悪い選択ではない。半面、何の変哲もない家電製品が音声コミュニケーションによって“擬人化”することに違和感を持つというのも理解できる。こうした賛否入り交じる中、シャープが世に送り出すロボホンは、同社が考える“コミュニケーション家電の先兵”として大きな役割を担うことになるだろう。

 同社は15年10月に家電を「AIoT(AI:人工知能+IoT:インターネット家電)」化する「ココロプロジェクト」を打ち出した。ココロプロジェクトとは、各種センサーによるセンシングや音声対話などを通じて、ユーザーの行動習慣や趣味趣向などを学習し、ユーザーに寄り添っていくというもので、ロボホンはその第1弾となる。

 ではなぜ、「スマホ」+「ロボット」という形に行き着いたのか。前回登場いただいたシャープ コンシューマーエレクトロニクスカンパニー 通信システム事業本部 コミュニケーションロボット事業推進センター 商品企画部 チームリーダーの景井美帆氏は次のように語る。

シャープ コンシューマーエレクトロニクスカンパニー 通信システム事業本部 コミュニケーションロボット事業推進センター 商品企画部 チームリーダーの景井美帆氏

 「1つ目には、当社が音声コミュニケーションを重要視しており、機械と人間の間に愛着がわく商品を作りたいという考えがありました。通常のタッチパネルやボタン操作は、お客様が何かを意図して行うものです。しかし音声は機械から話しかけることもできるし、人間と同じように会話によってやりとりすることで、愛着がわくと感じています。2つ目は、私はこれまでずっとスマホを作ってきたのですが、スマホの世界もだいぶ飽和してきました。新しい機能の進化はなかなか見込めませんし、自社でOSを持っていないため独自のサービスも展開しにくい。そういった面も踏まえて、音声でやりとりするスマホではない新しい機器を作りたいと考えました」(景井氏)

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