アフリカでは、電気が通じていない田舎でも携帯電話が普及している。ただし通話はできても充電ができないから、村人は毎日のように「充電ステーション」があるところまで片道1、2時間かけて徒歩で通う。
 この不便を解消し、近所の日用雑貨店で充電できるサービスを始めたのが2013年設立のベンチャー企業、デジタルグリッド(東京・台東)だ。
 拠点は中央アフリカ東部、赤道直下に位置するタンザニア。インフラが整っていない場所でどのように事業を展開しているのか。ポイントは「モバイルマネー」、「キオスク」。同社最高経営責任者(CEO)の秋田智司氏(35歳)に前・後編で話を聞く。

(取材・文=荻島央江 インタビュー写真=小川拓洋)


LEDランタンに大喜びするタンザニアの子供たち
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再生可能エネルギーの「量り売り」サービス

デジタルグリッドの秋田智司CEO
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 サハラ砂漠以南のサブサハラ・アフリカ46カ国における携帯電話普及率は38%(GSMA調べ。2014年6月時点)。平均年齢が10代という国がほとんどで、25歳以上が人口の30~40%を占めているので、成人男性の多くが携帯電話を所有していることになる。

 ただ依然として電化率は低い。電化率とは全世帯のうちどれくらいの世帯に電力供給できる設備があるかを言い、サブサハラの大部分の国が30%に満たない。

 無電化地域では通話はできても充電はできないので、徒歩で1、2時間かかかる「充電ステーション」まで行く必要がある。

 この問題解決に一役買ったのが、デジタルグリッドの再生可能エネルギーの「量り売り」サービス「WASSHA(ワッシャ)」だ。WASSHAはデジタルグリッド最高経営責任者(CEO)の秋田智司氏が考えた造語で、スワヒリ語で「火を灯す」という意味のWashaから取った。

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