デジタルテクノロジーによってビジネスそのものを変革する。「デジタルビジネス」を推進するには、デジタルテクノロジーすなわちIT(情報技術)を使いこなさなければなりません。ところが社内の情報システム部門から協力を得られなかったり、社外のIT関連企業に依頼したシステム開発がうまくいかなかったりします。ITや情報システムを使いこなす鍵は何でしょうか。製造業に勤める「先輩」とサービス業に勤める「後輩」がデジタルビジネスの勘所を議論します。

先輩 元気そうじゃないか。例の“アナログ活動”がうまくいったようだな。

後輩 おかげさまで4月から新規事業を始められそうです。ご助言ありがとうございました。正直に言うと、「やれやれ、ようやくここまで来たか」という感じです。社会人になってずっとITの仕事をしてきたデジタル派の私にとって、根回しとか、説得とか、ここ数カ月のアナログ活動は新鮮と言えば新鮮でしたが、結構くたびれました。

(写真:jazzman / PIXTA)
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先輩 新規事業に反対していた営業担当役員を説得できたのか。

後輩 はい、と答えたいのですが…、実はよく分からないのです。「営業部門として協力する」と言ってくれたから良かったのですが。

 先輩から言われた通り、やってみました(第3回『岩盤、それは縦割り組織 ~ 「自分の都合ばかり言って協力してくれません」』参照)。営業担当役員にとって頭が上がらない人を探したら、ちょうどいました。3年前に引退した元副社長です。若い頃失敗したとき、副社長がかばってくれたそうで。元副社長はスタッフ部門を統括していたので、私がいる事業開発チームの室長が知っていました。

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