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庁舎の真上に分譲住宅、借金ゼロで地域再生促す

としまエコミューゼタウン(東京都豊島区)

宮沢 洋=日経アーキテクチュア【2015.8.3】

川が流れる階段状テラス

 庁舎南側のエコヴェールの内側は、グリーンテラスと呼ぶ階段状の庭園となっている。庁舎の最上階に当たる10階の屋上庭園から水を流し、8階、6階、4階のテラスにせせらぎをつくった〔写真4~6〕。ランドスケープ・プラスの平賀達也代表は、「階段状のテラスのレベル差が豊島区の高低差とほぼ同じであることに気付き、単なる庭ではなく、子どもたちに地域の自然を学んでもらう場にした〔図3、4〕」(平賀代表)と話す。

〔写真4〕庁舎屋上には「豊島の森」
10階南側の屋上庭園「豊島の森」。武蔵野の雑木林とその下の草花、小川を再現した。屋上には庁舎のエレベーターで10階に上がるか、4階のグリーンテラスから屋外階段で上る。土日も入ることができる。10階屋上は、所有区分上は非住宅共用部だが、使用権を庁舎の専用としている。北側の11階以上は住宅(写真左上)で、このフロアには免震層がある(写真:浅田 美浩)
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〔写真5〕階ごとに異なる植生
4階南側のグリーンテラス。6階、8階にも同様のテラスがある。10階屋上庭園を流れた水がドレーンで下階に落ち、せせらぎとなって南側(写真右)を流れる。せせらぎの脇に植えた植物は、階によって変えた(写真:浅田 美浩)
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〔写真6〕庁舎の窓は網戸付き
グリーンテラスに面した6階南西側の執務室。庁舎外周の開口部は、開けた状態で使いやすいように網戸が付いている(写真:浅田 美浩)
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〔図3〕豊島区の高低差をテラスに再現
庁舎の建つ台地と、豊島区で最も低い神田川の高低差は約30mで、グリーンテラスのある4階から10階までとほぼ同じ高低差。10階庭園から下階テラスへと流れ落ちた水は、地下でためた後に浄化して10階に循環させる(資料:ランドスケープ・プラス)
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〔図4〕外装とテラスに費用をかけ、外壁は塗装のみ
グリーンテラス断面図
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 庁舎の上のマンションは、全432戸のうち、地権者分を除く322戸が分譲に充てられた〔写真7〕。この建物は庁舎が入るため、全体として耐震安全性I類(通常基準の1.5倍)が求められる。そのため、10階に免震層を挟んで中間免震とした。分譲住戸は13年7月の販売受付開始から約7週間で全戸が完売した。

〔写真7〕耐震性が評価され322戸が完売
分譲部「ブリリアタワー池袋」の住戸内部。70m2、80m2台が中心で最多価格帯は7800万円台。東京建物が首都圏不燃建築公社とともに売り主となった。約7週間で322戸が完売。東京建物住宅プロジェクト開発部事業推進グループの堀信介課長代理は、「東日本大震災後の販売だったこともあって、耐震性能の高さが評価された。庁舎と合築であることの不安の声はほとんど聞かれなかった」と話す(写真:東京建物)
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 全体計画の中心になった日本設計の黒木正郎執行役員フェローは、「周辺地域の今後の再生をリードするという意気込みで設計した〔写真8〕。コンパクトシティの流れのなかで、新たな方向性を示すものになったのではないか」と語る。

〔写真8〕駅からの人の流れを拡散する
池袋駅東口からグリーン大通りを南東に徒歩8分ほどの位置にある。これまでは、池袋駅東口を出た人の約8割がサンシャインシティ(写真右方向)に向かうといわれていた。その人の流れを南に向かわせることが期待されている。豊島区は、国家戦略特区の認定を目指して、グリーン大通りの歩道上でオープンカフェの社会実験などを行っている(写真:浅田 美浩)
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