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不動産取引の場で「危険箇所」を啓蒙、広島県と業界団体

被災を教訓に連携

真部 保良=日経アーキテクチュア編集委員【2015.9.28】

「日経コンストラクション」2015年8月10日号「まちづくり未来形 第30回」を転載

1年前の甚大災害が自治体と地元業界団体を結束させた。不動産取引業者が顧客に対し、物件のある場所の災害リスクを説明。自治体と業界団体が後方支援する。「同様の被害は二度と起こさせない」という地域の人々の共通した熱い思いが、業種を越えたさらなる連携を生み出そうとしている。

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海田町の不動産会社、周陽の少前幸充社長が店頭でハザードマップを見せ、説明する(写真:日経コンストラクション)

 74人の犠牲者を出した2014年8月の広島市内での土砂災害。直後から地元では公民連携による防災対策が進んでいる。その一つが、不動産取引の機会を利用して住民に災害危険箇所の情報を伝える取り組みだ。

 今年3月に、広島県と同県宅地建物取引業協会、全日本不動産協会広島県本部の3者が協力協定を締結した。行政が作成したハザードマップを不動産取引業者の事務所に配備し、不動産業者が顧客に物件説明を行う際、マップ上で物件の位置を説明する。県と不動産業団体がこうした協定を締結するのは全国初となる。土砂災害だけでなく、洪水、高潮、津波、地震などの災害も説明の対象としている。

 地形上、広島市など県内の市街地は平たん地が比較的少なく、宅地が山際のがけ地まで迫っている箇所も多い。災害の危険がないとされているエリアは市街化区域の3割程度しかないとも言われる。

 協定締結までの過程では、一部の不動産業者から反発もあった。「危険とされた区域内の土地は売るなということか」、「1件だけならまだしも、地域の取引単価自体が下がったら死活問題だ」といった声も聞かれた。だが次第に、同意の方向にまとまっていったという。県宅地建物取引業協会の理事を務め、海田町で不動産会社を営む少前幸充氏は、「もし将来、再び同様の被害が起こったら、その時は不動産を売った側として、言い訳できない」と心情を打ち明ける。

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広島県と不動産団体の連携による防災情報周知の仕組み(資料:日経コンストラクションが作成)
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