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日本版CCRC普及のカギは、「最初の1%」の高齢者を満足させること

松田智生 三菱総合研究所 プラチナ社会研究センター主席研究員に聞く

聞き手:黒田 隆明【2015.10.22】

「日経アーキテクチュア」2015年10月10日号「CCRCは目的でなく手段、街の在り方を考える契機に」を大幅加筆

地方創生の目玉として国が提唱する日本版CCRC(Continuing Care Retirement Community)、「生涯活躍のまち」。日本でのCCRC普及に向けた提言、活動を行ってきた三菱総合研究所の松田氏は「CCRCは目的でなく手段であり、街の在り方を考える契機になる。普及のカギはユーザー視点と規制緩和だ」と語る。

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(写真:編集部)

――CCRC(高齢者が元気で健康な時から介護・医療が必要となる時期まで継続的なケアや生活支援サービスを受けられる施設、コミュニティ)は米国が発祥です。日本ではどのような違いを出していくべきでしょうか。

 米国は犯罪が多いこともあり、塀で囲まれたゲーテッド・コミュニティ型が多いのですが、日本はなるべく街まるごと、地域に開かれたコミュニティにしていくのがよいと思います。

 そこでは学生が買い物支援などのボランティアする代わりに格安の家賃で住めるような住宅を用意したり、入居した高齢者が子育て世代の育児支援をしたりするなど、多世代の交流を考えていくべきです。

 今後の多世代交流の仕掛けとしては、キャリア教育が有望です。シニアが地元の子供たちに教えるようなイメージです。私の学生時代を振り返ってみると、ビジネスマンとの接点はほとんどありませんでした。もし私が中学生時代にエンジニアの人から仕事の話を聞いていたら、理系の大学に進んでいたかもしれません(笑)。

 また、街まるごと、地域に開かれたコミュニティにするなら、「移住者だけがハッピーでいいのか」という視点も持つべきです。地元住民のメリットも考えて、CCRCに住んでいなくても地元の人が健康プログラムに参加できるようにしたり、食堂で食事ができるようにしたりといった、新住民と旧住民の軋れきを防ぐ手立ても必要でしょう。

 ハードウエアについては、米国は新築が多いのですが、今の日本には公共施設や団地など、たくさんある空き施設の活用も考えられます。地域によっては、稼働率の悪いホテルや撤退したショッピングセンターなどもありますし。

――CCRCには何人くらいの人が住むイメージですか。

 米国での主流は200人から400人くらいです。この人数については、日本でもこのくらいがいいと考えています。何千人という規模だと開発コストや事業リスクが大きすぎますが、食事などの調達コストを考えるとある程度の規模は必要です。また、規模が小さく入居者数が少ないと、人間関係がこじれたときにリカバーできないんです。

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