• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

キーパーソン登場

記事一覧

復興から始まる、自治体と企業の新しい関係

藤沢烈 一般社団法人RCF代表理事に聞く

聞き手:黒田 隆明【2015.10.19】

自治体、企業、NPOの3者間を調整する「コーディネーター」として東日本大震災の復興現場で大きな役割を果たしてきたPCF代表理事の藤沢氏は、「本業を通じた社会貢献」を目指す企業が増えてきたと指摘する。復興現場での取り組みを契機に、地方自治体と企業との間に新しい関係が醸成されつつあるようだ。

[画像のクリックで拡大表示]
(写真:北山 宏一)

――東日本大震災の復興過程では、これまで以上に民間企業による支援活動が広がってきているようです。その背景をどう見ますか。

 まず、自治体側が企業の支援を必要とした背景には、2000年代の市町村合併による役場機能の縮小があります。それともう一つ、産業を復興しなくてはいけないという課題がありました。東北は産業基盤が弱い地域なので、市場経済に任せるだけでは地域の産業は再起できない。ビジネスが立ち戻らないと地域のサービスが不足して暮らしにくくなりますし、雇用も生まれない。しかし、そこにあまり公金を入れてしまうと市場をゆがめてしまう。そうした難しい局面があった中で、今回企業との連携の必要性が出てきたと考えています。

 企業側を見てみると、CSR(企業の社会的責任)の議論が熟成してきたのが2000年代からです。そうした中で2011年に東日本大震災が起こりました。ただ、国内の業績は厳しい状況でしたから、「本業にも生かさなければ」という意識が震災後1年くらいから出てきたように思います。マイケル・ポーターのCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)の概念なども参照しながら、「本業を通じた支援」という方向に傾斜が掛かってきました。。

 官民それぞれ事情は違うのですが、それが重なりながら今回の震災復興における様々な企業の活動があったと理解しています。

――CSVについては、現段階ではそれが企業の本業の業績につながるとまでは、なかなか言い切れないと思うのですが。

 (CSVが参照され、「本業を通じた支援」という方向性が出てきた理由として)CSRの考え方だけでは続けにくいという文脈があったのは確かだと思います。また、国内マーケティングを考えると、高齢化にどう対応するかというのは、どの企業も考えていることです。その時に、高齢化が加速してしまった東北という現場は、新しいマーケットを見つけていくためのマーケティングのフィールドとして、意味が見出せる――。そうした背景もあったのだと思います。

表●RCFがコーディネートした企業による東北復興支援の取り組み例

復興応援 キリン絆プロジェクト(キリン)

各地域ごとに、地元事業者・行政・漁協等が協働して食の地域ブランド化などに取り組む事業の立ち上げを支援。3県において30件以上が進行中。
http://www.kirin.co.jp/csv/kizuna/

「イノベーション東北」ほか(グーグル)

東北の事業者と東北を支援したいプロボノや団体をマッチングする「イノベーション東北」、Google マップのストリートビューを活用した震災遺構や被災地の撮影など。
https://www.innovationtohoku.com/

釜石コミュニティ復興支援プロジェクト(UBSグループ:UBS証券、UBS銀行東京支店、UBSグローバル・アセット・マネジメント)

岩手県釜石市のコミュニティ支援活動とその指標化、市のコミュニティ支援組織「釜援隊」の制度設計、コミュニティ支援のノウハウの他自治体への展開など。
https://www.ubs.com/content/dam/static/jp/wm/perspectives/vol16/p5.html

企画・運営
  • 日経BP総研


お知らせ

記事サーチ

都道府県別記事一覧

「新・公民連携最前線」の掲載記事を都道府県別にご覧いただけます。「地方創生」「CCRC」「コンセッション」など注目キーワードの記事一覧も用意しました。

pickup

ページトップへ