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自治体を核とした分散型エネルギーの近未来

金谷年展 東京工業大学ソリューション研究機構特任教授に聞く

聞き手:黒田 隆明【2015.6.25】

金融機関は新たな商品開発を

[画像のクリックで拡大表示]
●地中熱ヒートポンプ(クローズドループ方式)の概念図
地中の温度は外気温に比べると年間を通して変化が小さいため、夏は冷熱源、冬は温熱源として利用できる。外気温と地中の温度差が大きいことなどから、空気を熱源とするエアコンより効率的なエネルギー利用ができる。(資料:環境省「地中熱利用にあたってのガイドライン」)

――地中熱利用は初期コストがかかるのが普及のネックと言われています。

 確かにその通りですが、そのコストのほとんどは地中の熱交換パイプを埋設する工事の人件費なんです。こうした工事は地元の企業が担当します。その一方で、建物が完成して使い始めてからの消費電力は減るわけですから、外から買ってくる石油などは減ります。つまり、外に出ていくお金がぐんと減るわけです。

 それならば自治体がエリア開発の時にあらかじめ熱交換パイプを敷くようにすれば、初めから電力消費の少ない(電気代の少ない)家をそこに建てられるわけですから、競争力が出てきますよね。

 こうして省電力になったエリアで太陽光発電を行えば、今度は電気が余ります。それを売ったり、あるいは余った分は電気自動車や燃料電池車に安い値段で蓄電できるようにしたりといったプラットフォームを自治体が構築することで、地域の企業がエネルギービジネスの恩恵を被り、資源もお金も地域で循環する仕組みを回していけるようになります。自治体が関わる事業ということで、地域の金融機関も話に乗りやすくなるでしょう。

――融資など事業への参画のほかに、地域の金融機関に望むことはありますか。

 「熱導管が通っているので熱が安い」であるとか、「地中熱のインフラが敷いてあるので消費電力が少ない」といったエネルギーインフラの整った土地の価値は、そうでないところと比べて高くてもいいはずですよね。金融機関にはそういったところを評価して、いろいろな金融商品を開発してもらいたいと思います。

金谷年展(かなや・としのぶ)
東京工業大学ソリューション研究機構特任教授
金谷年展(かなや・としのぶ) 1990年東北大学大学院理学研究科博士課程修了(理学博士)。同年富士総合研究所入社、同社主事研究員、慶応義塾大学大学院政策メディア研究科教授などを経て、2012年5月より現職。14年7月より一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会・事務局長に就任。国土強靭化担当大臣私的諮問委員会「ナショナル・レジリエンス懇談会」委員、総務省「自治体主導の地域エネルギーシステム整備研究会」委員ほか、国や地方自治体などの委員を多数務める。
企画・運営
  • 日経BP総研


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