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京丹後市がUberの仕組みを採用、移動弱者救済に向け有償輸送

元田 光一=テクニカルライター【2016.5.30】

 NPO法人「気張る!ふるさと丹後町」は2016年5月26日、京都府京丹後市丹後町で、公共交通空白地有償輸送「ささえ合い交通」を開始した(写真1)。特徴は、配送システムとしてUberのマッチングシステムを採用した点。利用者はスマホの画面から本事業に登録された自家用車を呼び、目的地まで有償で送ってもらえる。

写真1●「ささえ合い交通」の出発式の様子
出発式には京丹後市長のほか、京都府の副知事や国土交通省近畿運輸局の自動車交通部長も来賓として参加した。

 丹後町は人口5563人のうち2219人が65歳以上、しかも100歳以上の住民も多数いるという超高齢化地域である。近隣への移動には公共交通が欠かせないが、採算が合わないことを理由に2008年にタクシー会社がこの地域から撤退した。公共交通である路線バスも、1日十数本が幹線道路を運行するだけである。このため京丹後市は2014年、気張る!ふるさと丹後町にデマンドバスの運営を委託した。とはいえ、ドライバーの確保が難しいために車両は1台しかなく、利用するには前日までの事前予約が必要、なおかつ乗車できる曜日や地域が限られている。

 こうした状況から、ドアツードアでの移動を望む住民からは、利便性の高い移動手段が求められていた。そこで、京丹後市と気張る!ふるさと丹後町は京都府からの提案を受け、Uber JapanのICT技術を活用した自家用車による配車サービスの仕組みを採用し、地域限定の有償輸送サービスを展開することにした。乗車できる地域は京丹後市丹後町、降車できる地域は京丹後市全域である。

公共交通空白地有償運送を採用

 ささえ合い交通は2015年に制定された道路運送法第78条第2号に基づく「公共交通空白地有償運送」である(表1)。公共交通機関では住民が十分な輸送手段を確保できない場合、NPOなどが会員に対して実費の範囲内での有償輸送サービスを提供できる。

表1●公共交通空白地有償運送を実施するための要件

 同制度を活用した自家用車有償旅客運送は既に各地で実施例がある。ただ、ICTによる配車システムを採用した例は今回が初めてとなる。採用されたUberの配車マッチングシステムは45言語に対応しているため、海外からの観光客向けの移動手段としても効果的。京丹後市は、Uber採用による地域経済や国際交流の活発化にも期待している(写真2)。

写真2●ささえ合い交通利用者第1号は、たまたま丹後町に来ていたシンガポールからの観光客となった
企画・運営
  • 日経BP総研


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