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東京オリンピック・パラリンピックは、地方と企業をつなぐチャンス

三条市長 國定勇人氏に聞く

聞き手:渡辺博則=日経BPビジョナリー経営研究所【2016.9.7】

ブラジルでのリオオリンピック・パラリンピックが盛り上がり、次はいよいよ2020年東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京オリパラ)だ。それを単なるスポーツの祭典にとどめず、地方の活性化と魅力の発信にまでつなげようと、2015年6月に発足したのが「2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合」。東京オリパラをテコに、市町村長が連携して、インバウンド需要の地方への取り込み、世界への情報発信、地域活性化を目指す。会員数は既に350市町村を超え(8月1日時点で352)、具体的なプロジェクトも動きだした。首長連合の発足の音頭をとり、会長を務める新潟県三条市の國定勇人市長に、その最新状況を聞いた。

(写真:増井友和)
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――まずは「2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合」(以下、首長連合)を立ち上げられた経緯から、簡単にお聞かせいただけませんか。

 一昨年、東京オリパラの開催が決まった直後から、お付き合いさせていただいている市町村長の皆さんといろいろお話をさせていただいていたんですが、残念ながら東京で決まったことを喜ぶよりも、むしろネガティブなコメントが多かった。具体的には、「あれは東京のものだから、我々には関係ないよ」とか、「東京にまたインフラが集中して、工事をする人たちも東京に集中することになって、地方の公共事業のコストは高騰するのではないか」とか。

 でも、やっぱりオリパラは東京だけのものではないし、間違いなく世界の耳目が、東京と言うキーワードを軸にしながらも、結果としては日本全体に集まるいいチャンスですよね。ネガティブではなくて、何とかプラスの方向にもっていきたい。つまり、東京も地方も、オリパラ開催ということで共に果実を得るようなWin-Winの関係をつくりたいと思ったことが、首長連合を組成したいと考えた直接的なきっかけでした。

自ら汗をかく、市町村と企業などをつなぐプラットフォーム

――市町村の首長が単独ではなく、「連合」する意義はどういうところにあるのでしょうか。

 例えば、僕ら三条市にしても、自分たちの地域の宝が何なのかということを見定めて、その自分たちが見定めた地域の宝、資源というものを、情報発信、PRをしようとずっとがんばり続けてきたわけです。ところが、僕らの力不足ということもあるんですが、10万都市が取り組む限界というものがどうしてもある。

 情報発信1つをとってみても、県内メディアのテレビ局や地方紙までは届くんですが、県を越えた情報発信となると壁があってなかなか越えられない。しかも今回、県はおろか、国境の壁を越えて広く世界にアピールするということを考えると、現実問題、単独の自治体がいくら歯を食いしばってがんばっても乗り越えるのは難しい。ほかの地方自治体もこうした同じ悩み、壁を感じていると思います。そこで、志を同じくする自治体が集まって首長連合というプラットフォームを作ることで、これを乗り越えて行けるのではないかと思ったんです。

――そのプラットフォーム機能とは、どのようなものでしょうか。例えば、共同で情報発信の仕組みを作り上げたり、地方と手を組みたい企業とのマッチングの機能を果たしたりとか、そういったことになりますか。

 その通りですね。結局、自治体単独では難しいところを、今は352市町村になりましたけれども、同じ志を有している市町村が手を組んで情報発信したり、橋渡し役となったりするプラットフォームをつくる。すると、間口が大きく広がります。つまり企業や団体といった、あらゆるモノやコトを仕掛けていくために必要となるパートナーが見つかりやすくなる、向こうから声が掛かりやすくなるということが、まずあります。

 もう1つ、こうしたプラットフォームの機能に加えて、今回の首長連合では、自分たちが自らプロジェクトを展開していくということが、大きなポイントになります。この2つのことをうまくやっていきたいと思っています。

 我々市町村長がこうした首長連合をつくると、国に対する“要望圧力サロン団体”みたいなものになりがちなんですけど、今回はそうではなくて、自分たちが汗をかいて、その汗をかいた分、気持ちよく自分たち自身も東京オリパラからの果実を正々堂々といただこうではないか、ということです。

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