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テレワーク推進に地方自治体が名乗り

4省庁による「テレワーク月間」報告

 IT技術を活用した場所にとらわれない働き方であるテレワークを普及推進するため、テレワーク推進フォーラム(総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省などで構成)が今年から国民運動として設けた「テレワーク月間」。「働く、が変わる」をキャッチコピーに11月1日から30日まで、さまざまなイベントが開かれた。テレワークを実践・応援する企業や自治体が月間にふさわしい活動を登録し、テレワーク未経験の企業などが活動に参加できる試みも展開された。

厚生労働省主催のテレワークシンポジウムでテレワーク月間の取り組みが発表された。発表者はテレワーク月間実行委員長の松村茂・東北芸術工科大学教授(写真:エフスタイル)

ウェブ上ではテレワーク普及の“見える化”を図る試み

 「テレワーク月間」のウェブサイトでは、テレワーク推進の取り組みとして「試みる・実践する」「学ぶ・議論する」「応援する・協力する」の3カテゴリーに分けて、企業や団体に登録してもらい、活動を紹介した。

 同ウェブサイト上には関係4省庁をはじめ、39の企業や団体から延べ約70のプロジェクト活動が登録された。特に目立ったのは地方自治体による活動だ。たとえば兵庫県丹波市では、東京都渋谷区にある民間企業と共同でテレワーク推進プロジェクトを展開。渋谷の企業が丹波市の企業にテレワーク可能な業務を委託し、さらにその企業が移住希望者や在宅就労希望者に業務を紹介する。テレワーク月間に合わせて、同市内の住居を無償で提供する「期間限定テレワーク体験移住」を実施し、3人が1~2週間体験した。

 丹波市住まいづくり課によると、体験移住の希望者はフリーランスのWEBデザイナーらのほか、企業の人事担当者もいた。人事担当者が移住を体験した企業では今後、丹波市の自然豊かな環境を生かし、新入社員の研修やメンタル面で疲れた社員向けの福利厚生に利用することも考えているという。

 長野県富士見町では、八ケ岳の別荘地にある元カフェのログハウスなどを、テレワークを活用したオフィス兼住居として利用してもらう「ホームオフィス計画」を打ち出し、2015年4月から4組がモニターとして参加している。このほか、2014年10月から全職員約4000人を対象(警察・教員を除く)としてテレワークを実施している佐賀県や、冬季に収入が減少する農業従事者らが副業的に就労するクラウドソーシングの導入を進める秋田県湯沢市、コワーキングスペース運営事業などによる地域活性化を支援している群馬県桐生市、宮城県女川町なども活動を登録している。

 また、期間中は全国でセミナーやイベントが開かれた。厚生労働省は11月25日に今年度から始めた「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰~輝くテレワーク賞」の受賞企業・個人を表彰し、シンポジウムを開催。総務省は、テレワークの導入・活用を進めている企業や団体を同省ウェブサイトなどで公開する「テレワーク先駆者百選」と個人を対象にした「HAPPYテレワーク賞」を創設した。「テレワーク先駆者百選」は2016年1月15日まで、「HAPPYテレワーク賞」は2015年12月25日まで公募中だ。「HAPPYテレワーク賞」には、テレワーク経験者によるエピソード部門と、テレワークで実現する有効かつ斬新なアイデアを募集するアイデア部門がある。

 このほか、テレワークを身近な働き方として家庭や社会にも理解を広げていくユニークな試みとして「テレワーク川柳」も公募され、568首が集まった。日本テレワーク協会ライフコース多様化とテレワーク部会が主催するもので、グランプリ1作品と入選最大10作品は2016年1~2月に発表される予定。

 テレワーク月間実行委員長の松村茂・東北芸術工科大学教授は「ホームページ上で活動を登録してもらうというのは、テレワーク普及の広がりを“見える化”するという目的がありました。初めての試みだったこともあり登録企業・団体はそれほど広がりませんでしたが、移住など地域活性化の手段としてテレワークを推進する地方自治体が積極的に登録していただいたことは成果の一つだと思います。またオフィスの1階をテレワーク利用者に開放する企業や、WEB会議サービスやクラウド電話サービスを期間限定で無償提供する企業があり、『月間』という区切りを設けることで可能になった活動もありました。テレワークを自由に選択できる社会にするために、企業だけでなく個人のみなさんがどういうふうにテレワークを望んでいるのかを個人単位で登録する工夫もしながら、来年さらに充実した国民運動にしていきたい」と話している。

栗田洋子=エフスタイル

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