• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

モリリン守山の「オフィス新発見!」

働き方改革を続けるフリーアドレス実験場

三井デザインテックの「ザ・パレット」

 フリーアドレス、コミュニケーションや集中を促す多様な場、心身をリフレッシュしながら作業できるスタンディング席…。最近は、新しい働き方をもたらすオフィスづくりの手法が一通り出そろった感がある。あとは、それぞれの手法をどう組み合わせて企業に合わせたチューニングをしていくか。

 住宅のインテリア企画、オフィスや商業施設のリニューアル工事を軸に事業を展開する三井デザインテックでは、本社内に先導役となるフロアを設けて、より働きやすいオフィスのあり方を探っている。今回はその取り組みを取材した。

 三井デザインテックは東京・港区にあるNBF芝公園ビルに本社を構え、4フロアを利用している。このうち1フロアを2014年11月に全面リニューアルして「ザ・パレット(THE PALETTE)」と名付け、1年後の2015年11月に、一部を再リニューアルした。

 「自分たちの働き方を変革し、自らトライ・アンド・エラーをしながらより良いオフィスを提案していくための実験場。さらに、オフィスの改変を考えている顧客にヒントを得てもらうショールームとなる」。同社スペースデザイン事業部業務推進室の鈴木亮平マネジャーは、ザ・パレットの位置付けをそう語る。ザ・パレットという名前には、「異なる色が混ざることで新しい可能性が生まれる」という意味を込めた。

柱に鮮やかな色を配したザ・パレットの室内。床は緑、ベージュというアースカラーと黒で色分けしている。基本的に来客が入れるエリアをアースカラーとし、視覚的に分類できるようにした(写真:守山 久子)
三井デザインテックが入居するNBF芝公園ビル。1階の一部に受付や応接室と会議室、7階の一部に本社スタッフ部門、2階にインテリアデザイン事業部が入っている。3階がザ・パレット。スペースデザイン事業部とソリューション推進部が入る(写真:守山 久子)
ザ・パレットへの入り口に通じる共用廊下のサイン。社員が自分たちでペイントした(写真:守山 久子)

 まずは、ザ・パレットの構成を見ていこう。

 776m2の面積をもつザ・パレット内では、多様な場を設けたフリーアドレスの執務スペースを中心に、個人の集中席やカフェなどが配置されている。

 2014年のリニューアル以前は、このフロアでスペースデザイン事業部、ソリューション推進部のスタッフ約140人が働いていた。それまでのデスク配置は一般的な島形で、向かい合わせの席とはローパーティションで区切られていた。外に出かけるスタッフが多く、昼間の在席率は45%。ペーパーレス化も進んでいなかったため、デスクまわりは書類で埋もれていた。

 スペースデザイン事業部はオフィスやホテルなどの企画デザインから設計、施工までを手がけ、ソリューション推進部は空間に関するコンサルティングなどを担う。両者が協働する機会は多いが、部門間の日常的な交流は活発とは言い難かった。「まわりから在席者に声をかけにくいためコミュニケーションが取りにくい。会議では形式的なものが少なくない。こうした状況を一新してオフィスの効率を高め、柔軟かつスピーディーに情報共有できる環境づくりを目指した」と鈴木氏は振り返る。

入り口近くに半円形のコミュニケーションスペースを設置

 ザ・パレットでは「コミュニケーション」、「コラボレーション」、「コモン」という3つのキーワードを掲げ、次のようなスペースを用意した。

 まず、入り口を入ったところに「フューチャーマッピング(FUTURE MAPPING)」と呼ぶ半円形のスペースを設け、コミュニケーションやコラボレーションの象徴的な場とした。大スクリーンと上下2段の席で囲われたスペースで、社員同士がプレゼンテーションの予行演習をして評価しあったり、朝礼や社内外の説明会、セミナーなどを開いたりする場となる。

半円形の座席を並べたフューチャーマッピング。上下2段の席には最大20人ほど座れ、ブレーンストーミングなど多目的に利用している。このエリア周辺では天井の化粧板をはがし、空間の容積を確保している(写真:守山 久子)

 それまで固定席が中心だった執務スペースでは、フリーアドレス席を大幅に増やした。以前は138席あった固定席を20席に減らし、32席だったフリーアドレス席を147席に増設した。デスクを三角形やドーナツ形に並べて個人作業や話し合いながらの作業ができるようにしたゾーンのほか、打ち合わせ用の細長いテーブル席、プロジェクトの担当者が集まって作業する予約制のプロジェクトブースなどを設けた。フリーアドレスの社員には、ノートパソコンと4個くらいのファイルボックスが入る個人ロッカーを用意している。

多様な席を設けたザ・パレットの執務スペース(写真:守山 久子)
個人作業が中心となる配置のフリーアドレス席。直線形のデスクやドーナツ形配置の席など作業に応じた席を選べる(写真:守山 久子)
ローパーティションで仕切ったデスク。奥の書棚や右手の柱まわりには建材などのカタログが置かれ、具体的なデザインを着地させるエリアとして設定している(写真:守山 久子)
囲われた個人ブース。ここなら電話もかけやすそうだ。取材後には専用の電話ブースも設置された(写真:守山 久子)

Close Up

[PR]

協賛企業・団体