トップ > 細野透 「危ない建築」と「安全な建築」の境目を分けるもの > 細野透:【熊本地震】東海大の学生アパートを倒壊させた「地域係数Zの悲劇」

細野透 「危ない建築」と「安全な建築」の境目を分けるもの建設

細野透:【熊本地震】東海大の学生アパートを倒壊させた「地域係数Zの悲劇」(1/6ページ)

2016.04.18

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

大地震の度に指摘されてきた建築基準法の欠陥

 「熊本地震」では多数の被害者が出ているが、特に心が痛んだのは、東海大学阿蘇キャンパス近くの学生向けアパート5棟が倒壊して、何名かの学生が死傷したことだった。私は、悲劇を招いた一因は、建築基準法が定める「地震地域係数Z」に欠陥があったためと推測している。

 この欠陥は、震度7クラスの大地震、すなわち1995年の阪神・淡路大震災、2007年の新潟県中越地震、2011年の東日本大震災などの度に繰り返し指摘されてきた。しかし、建築基準法を管轄する国土交通省住宅局建築指導課は、長期間にわたってこの欠陥を放置し続けてきた。

 そして、4月14日に発生した震度7の前震(M6.5)、16日に発生した震度6強の本震(M7.3)に襲われた地域は、「地域係数Z」の欠陥によって、不運にも建物被害が増大したと推測される。

 まず産業技術研究所「活断層データベース」のデータを引用して、地震の概要を押さえておこう。

 1枚目は九州各地を走る活断層の図である。今回の地震では、熊本市の東部から南部にかけて走る、「布田川断層帯」および「日奈久断層帯」が主な震源になっている。

[画像のクリックで拡大表示]

 2枚目は前震、本震、余震の主な震源地である。このうち前震は、図では速報値のM6.4となっているが、その後M6.5と修正された。また本震は、図では速報値のM7.1となっているが、その後M7.3と修正された (18日7時にダウンロード)。

[画像のクリックで拡大表示]
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連トピックス

    • 会員登録 ログイン
    • マイフォローとは?
    nikkei BPnet 会員サービス
    トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

    ランキング一覧を見る

    おすすめ情報【PR】

    締切間近のセミナー