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原油価格の動向:原油安が世界経済揺さぶる カギ握るイランの動向・サウジの戦略(1/5ページ)

2016.01.18

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サウジ・イラン断交でも原油安は止まらず

 原油価格の下落が続いている。1月12日にはアメリカの原油指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は一時、1バレル30ドルを割り込むまで下落。2003年以来の安値水準にまで沈んだ。

(写真:CURRAHEESHUTTER/PIXTA)

 14日にはいったん上昇に転じたが、今後、欧米がイランへの経済制裁を解除すれば、イラン産の原油が市場に流れ込み、さらなる原油価格安になる可能性が高い。経営コンサルタントの小宮一慶氏は、「イランは核開発の関係で制裁が課せられる2012年までは、1日250万バレルを産出していましたが、その後は30万バレルまで減産を余儀なくされているが、制裁解除で世界の原油価格は上がりにくくなる」と見る。
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 一昔前であれば、石油輸出国機構(OPEC)によって世界的な減産が行われ、原油価格は高値に転じていたものだ。しかし、昨年12月6日のOPEC総会では減産が見送られたため、原油安に拍車をかけた。原油市場ではシェア争いが激しくなっており、以前よりも各国の協調が難しくなっていることなどが背景にあると見られている。

 そんななか、産油国の協調体制をさらに悪化させるような事件が起こった。2016年1月3日、サウジアラビアがイランとの外交関係断絶を発表したのである。その前日にはサウジアラビアがイスラム教シーア派の宗教指導者らを処刑したことに対して、イラン・テヘランで抗議デモが発生。暴徒化した一部群衆がサウジアラビア大使館を襲撃したのを受けて、両国は断交状態に到ってしまった。

 サウジアラビアとイランの断交により中東の地政学的リスクが高まるとの懸念から、4日には原油価格が上昇したが、その後は再び売られるなど原油安のトレンドを変えることはできていない。今後もしばらくは産油国の非協調的な関係が、原油安に影響を与えていくことになると見られている。

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