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財部誠一「帰還~脳梗塞との闘い365日の記録」ビジネス

財部誠一:「帰還」(第2話)長嶋、オシムも復活を遂げた初台リハビリテーション病院(1/6ページ)

2016.03.24

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(第1話「突然の脳梗塞で失った自由」はこちら

悪夢を絶ち切るための転院

(写真:J BOY / PIXTA)

 2015年3月3日、車イスに乗ったまま、ワンボックスカーの介護タクシーで初台リハビリテーション病院に転院した。3週間以上、病院の中に閉じこもった生活を送ってきたものだから、久しぶりの外気は妙に清々しく、心地よかった。

 私は仕事柄、必要とあらば世界中どこへでも飛んで行った。日本国内でも農業の取材となれば、山間僻地に行くことも珍しくなかった。ようするに取材が好きでしようがないのだ。そんな私がいまは、ワンボックスカーの後部に車イスで乗り、右半身麻痺という状況に違和感を覚えぬわけがない。

 だが絶望などしなかった。むしろ転院の朝は希望に満ちていた。日に日に手足が動かなくなっていった日々は悪夢そのもので、リハビリ専門病院への転院はその悪夢を絶ち切ることに他ならない。これからは前に向かって進むことだけを考えればいいと思えば、それだけで心は躍った。

 だから初台では、約100日にわたる入院中、一日も欠かさずリハビリに取り組んだ。だがリハビリの時間だけがリハビリではない。生活の中の動作こそがリハビリなのである。初台に転院直後、作業療法士が私に伝えたのは「参加することに意義がある」ということだった。

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