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財部誠一「帰還~脳梗塞との闘い365日の記録」ビジネス

財部誠一:【新連載】「帰還」(第1話)突然の脳梗塞で失った自由(4/5ページ)

2016.03.22

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早期発見にもかかわらず入院中に病状が悪化

 血栓は小さなものだったが、脳内の細い血管が枝分かれしていく分岐点で梗塞が起こってしまったために、早期治療にもかかわらず、点滴による投薬効果が得にくく、逆にじわじわと容態が悪化してしまった。

 脳梗塞の原因は動脈硬化など血管由来のものと、心房細動など心臓由来のものに分けられるが、過去の人間ドックのデータを見ても、どこにも脳梗塞につながるような兆候がなかっただけに、唐突な事態に混乱した。

 しかし何よりも受入れがたかったのは、入院中の発症で、これ以上はない早期の治療にも関わらず、症状が改善するどころか、朝、目を覚ますたびに、手足の麻痺が深刻になっていくことだった。それは恐怖以外の何ものでもなく、積極的な事態の打開をはかれぬ医師たちに対して苛立ち、不信感をつのらせた。

 1週間ほど点滴治療は続いたが、事態の改善はなく、右半身の麻痺という結果だけが残った。さすがに悲惨な現実には打ちのめされはしたが、それ以上に、その悲惨な現実から抜け出したいという気持ちの方がまさった。

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