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早出し!「ニュースの論点」ビジネス

DeNAの健康情報サイト「WELQ」が全記事を非公開に、無責任な垂れ流しに批判集まる(3/4ページ)

2016.12.01

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医療現場でもトラブル、クラウドソーシングで安価に記事を大量作成

 上記の告発記事によると、WELQは、病名や「肩こり」、「腰痛」など健康に関するキーワード、その他検索ワードとして上がりやすいものをリストアップし、それに関する記事を「クラウドワークス」「ランサーズ」「シュフティ」といったクラウドソーシングサイトで募ったライターに記事を安価に大量生産させていたという。

 テスト記事を書かせて合格とされたライターは「チャットワーク」というチャットサービスに登録され、そこで挙げられているテーマに沿って記事を執筆する。記事はライターが記事管理ソフト「パレットワーク」に投稿、それを同社の編集者がチェックしたうえで公開していたという。

 しかし、記事の推敲段階で問題となるのは、指定されたキーワードがちゃんと入っているか、文章構成が指定された通りになっているかということで、医学的に正しいかどうかについての検証はなされていなかったと同記事では指摘。ライター向けマニュアルでは、参考にすべきサイトを具体的に提示しながら、引用やコピーをせず「リライト」するように指導していたという(参考:DeNAの「WELQ」はどうやって問題記事を大量生産したか 現役社員、ライターが組織的関与を証言、バズフィード・ジャパン)。

 永江氏の記事によれば、ラクトフェリンというサプリメントなどに含まれる物質には「放射線やノロウイルスに効果がある」など、サプリメント販売業者が書けば行政指導が入るような薬機法に違反する内容のものまであったという。

(写真:PIXTA)

 ラクトフェリンを販売しているライオンは、同社がウェルクに一切関与していないとするコメント(PDFファイル)を発表している。記事は長文であるほど検索上位に出ることから、(肩こりの一因に霊があるというような)どうでもよい話も混ぜ込めて文章を水増ししていた可能性が高い。

 ライターに支払われる報酬は、一文字あたり1円以下ということもあったとされる(参考:WELQ元ライターが告発した1文字1円以下の実態、ウェッジ)。

 医療現場では、患者が医者の言うことが「WELQに書いてあることと違う」という話が増え、問題になっていたという。WELQはユーザーに有益な情報を提供しようという意図は薄く、内容はともかく検索上位に表示されるようにサイトを構築し、アクセス数を稼ぎ広告収入を上げるビジネスモデルであった。医療関係者が参考にすることが多い、大手医薬品メーカー米メルク、およびその日本法人であるMSDが提供する医療情報サイト「メルクマニュアル」および「メルクマニュアル家庭版」と名前が似ていることからも悪質性がうかがえる。

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