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早出し!「ニュースの論点」ビジネス

美少女ゲームと鉄道のコラボは不適切? 市の抗議で“全面中止”に議論沸騰(1/3ページ)

2016.10.12

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 熊本県南部の山間を走るローカル線「くま川鉄道」で、鉄道車両を擬人化した美少女ゲームとコラボレーションした記念切符が発売される予定だったが、その直前に筆頭株主である熊本県人吉市が「不適切である」と待ったをかけ、最終的にコラボそのものが立ち消えになる騒動があった。

くま川鉄道
(写真:PIXTA)

 問題は、コラボをするキャラクターの見かけが18歳未満購入禁止指定の成人向けゲームとほぼ同じだったという点。「高校生などが利用する公共交通機関とアダルトゲームのコラボは、青少年健全育成の観点から問題だ」と判断されたのだという。

 槍玉に上がった美少女ゲーム「まいてつ」(2016年3月発売)は、くま川鉄道沿線の実際の風景を取り入れており、それらの場所はかねてからゲームユーザーのいわゆる「聖地」となっていた。ゲームやアニメの舞台となった土地を訪れる「聖地巡礼」の目的地となっていたため、事態は複雑化した。

震災復興イベントの目玉になるはずだったが…

 くま川鉄道は、熊本県南部内陸の城下町人吉市にある人吉温泉駅から球磨川をさかのぼり、湯前町までを結ぶローカル線。旧国鉄時代の湯前線の経営を引き継ぐ形で誕生した第3セクターである。

 4月の熊本地震では直接の被害は少なかったものの、人吉市など熊本県南部への入り口となる熊本市や八代市の被害が甚大だったため、特に観光収入が大きく減少することとなった。地震前から利用者減少のため7000万円の赤字を抱えており、今回の地震でさらに400万円の赤字を計上する状態だった。

 今回問題となったのは、くま川鉄道が10月8日からイベントやネット通販で発売する予定だった「くま川鉄道特別応援切符(くまてつ)」。同社の観光列車「田園シンフォニー」の5両の列車と、それらの車両をイメージした5人の美少女キャラクターのイラストを印刷した特別乗車券とテーマソングを収録したCDがセットになったもので、価格は6000円。1500セットを用意していた。スマホアプリとAR(拡張現実)で連動し、キャラクターと一緒に旅ができるシカケも企画されていたといい、同社が相当に力を入れていた様子がうかがえる。

 しかし、冒頭に記したように、この美少女キャラクターが鉄道車両を擬人化した美少女キャラクターが登場するアダルトゲーム「まいてつ」のキャラクターとほぼ似たものだったことから、今回の騒動が巻き起こった。

 9月中旬にくま川鉄道の筆頭株主である人吉市に市民からの問い合わせがあり、28日に開かれた同市議会全員協議会で、高校生も利用する公共交通機関とアダルトゲームがコラボをしているようにとられかねないことが不適切とされ、発売中止となった。10月4日にはくま川鉄道の臨時取締役会が開かれ、切符の販売中止だけでなく、一切のコラボ企画を中止することとなった(参考:くま川鉄道臨時取締役会 少女キャラ応援切符 企画全体の注視決定、人吉新聞社)。

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