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新時代の革新性「市場創造の着目点」ビジネス

若い世代に支持されたLINE Payカード キャッシュレスをより身近に――LINE(1/3ページ)

2017.01.27

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現金決済の習慣が根強い日本でもキャッシュレスな送金や決済が浸透しつつある。そうしたなか、LINEが始めた送金・決済サービス「LINE Pay」、「LINE Payカード」が人気だ。なぜ今あえて、LINEがITと金融が融合した「フィンテック」に力を入れ、時代に逆行するようなカードまで発行したのか。
文= 栗田 洋子

コミュニケーションアプリ大手、16年に日米で上場
LINE

コミュニケーションアプリ「LINE」は、2011年6月のサービス開始以降、国内外でユーザーを獲得。日本国内で月間6400万人に利用されている。LINEを入り口として、人や情報・サービス、企業などがシームレスに繋がり、全てが完結する「スマートポータル」の実現を目指している。2016年7月には東京証券取引所第1部とニューヨーク証券取引所に上場した。

 LINE Payは、スマートフォンアプリのLINE上で決済や送金などができるキャッシュレスのサービスだ。2014年12月に提供を始めた。2016年3月にはJCBと提携してプリペイドカードの「LINE Payカード」も発行した。

(写真=的野 弘路)
[画像のクリックで拡大表示]

 「なぜ、いまさら物理的なカードを発行するのかと聞かれることもあったが、スマホだけで完結するようなサービスはまだ消費者の理解が追いついていないと感じた。そこで、一つのステップとして消費者が使いやすいカードの発行に踏み切った」(LINE Pay事業戦略室室長の久保渓氏)。

 狙い通り、カードを発行することで決済手段が増え、LINE Payはより身近で利用しやすいサービスになった。発行枚数は、発行開始からわずか13日で20万枚を突破し、その後も利用者が拡大。LINE Pay、Payカードを利用した決済金額は前年同期比540%(2016年第2四半期)という高い成長を続けている。

モバイルフィンテック分野をリードし、「スマートポータル」構想に活路

 2016年7月、東京証券取引所と米ニューヨーク証券取引所に同時上場したLINEにとって、LINE Payは大きな戦略の柱の一つだ。

 同社はLINEを従来のメッセージサービスを超えた「スマートポータル」に育てることを打ち出している。スタンプやゲーム、音楽、漫画といったコンテンツサービスや、タクシー配車やレストラン予約、決済といった生活に必要なサービスすべてを、LINEを窓口にして提供する構想だ。LINEを利用者の生活にとってなくてはならないものにして、利用を深掘りする狙いがある。

LINE Pay事業戦略室の久保渓室長(写真:清水 盟貴)

 スマートポータル構想化を進めるにあたって、日常生活に直結する決済サービスは必要不可欠。同社取締役CSMOの舛田淳氏は「我々はモバイルフィンテックの分野をリードしていく」と高らかに宣言している。

 LINEが追求するのは、メッセンジャーアプリだからこそ可能なフィンテック。割り勘機能や「お年玉」の送金など、従来にはなかったサービスも新しい習慣として提案している。「私たちが目指しているのは、コミュニケーションにおける摩擦を限りなくゼロに近づけていくこと。お金のやり取りもコミュニケーションの一つとして、円滑に進め、人と人、人と企業、あるいは人とモノ、さまざまな距離を近づけていきたい」(久保氏)。

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