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新時代の革新性「市場創造の着目点」ビジネス

過疎の村で「ささえ合い」の黒子に 移動にまつわる社会課題を解決――ウーバー(1/3ページ)

2017.01.27

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スマートフォンを使った自家用車ドライバー配車サービスを世界70カ国以上で提供。インターネットを使って個人間で資産を融通する「シェアリングエコノミー」の旗手となる。日本では過疎地域で交通弱者の足となり、社会課題の解決を目指す。
文= 小林 暢子(日経BPイノベーションICT研究所副所長)

UberJapan(ウーバージャパン)
UberJapan

米ウーバー・テクノロジーズ(UberTechnologies)が2010年6月に、スマートフォンで自家用車を配車するライドシェアサービス(現uberX)を開始。2012年から海外展開を始め、70カ国以上で利用可能になった。日本ではウーバージャパン(UberJapan)が2014年6月から「UberBlack」を開始。2016年5月から京都府京丹後市の「ささえ合い交通」にITシステムを提供。

 移動したい人と、クルマを持つ人をスマートフォンのアプリで結び付けるライドシェアサービス「uberX」を2010年6月に開始し、今や世界70カ国以上で展開する米ウーバー・テクノロジーズ(UberTechnologies)。

 一般的な自家用車の稼働時間は、1日の4%で、96%は“眠って”いる。「ライドシェア」することでそれらの稼働率を高め、有効活用しようという視点で生まれたサービスは、モノやサービスを個人間で貸し借りする「シェアリングエコノミー」の代表例とみなされている。

 ビッグデータとITを駆使して、顧客の利便性を向上するのが強みだ。その1つが需要に応じて柔軟に料金を変更する「サージ・プライシング」。例えば大規模なイベントが開催された地域では、配車需要が急増する。そこでシステムがそれを察知して一時的に料金を高く設定することで、供給を増やし需要を減らしてバランスを保つ。

 2016年には相乗りサービスの「uberPOOL(プール)」も開始。同じ方向に向かう3~4人の利用者をマッチングし、乗車料金をより安くすると同時に、環境負荷も低減する。

 一方で既存の交通サービス事業者からは、ビジネスモデルを揺るがす「ディスラプター」とも目され、サービス展開が制限される地域もある。

髙橋正巳執行役員社長は「ウーバーが目指すのは移動の革命」と話す(写真:村田 和聡)

 日本もその1つ。2014年4月からスマホアプリを使ったハイヤー配車サービスを手掛けるが、ドライバーは2種免許を持つプロ。一般ドライバーによる輸送というライドシェアの本来の姿はまだ実現していない。

 ウーバー日本法人はこうした環境で、ライドシェアだからこそ提供できる新たな価値の発掘に力を注ぐ。

 「ウーバーが目指すのは“移動”の革命。移動するうえで、自分でクルマを所有して運転するという行為はもはや必須ではない。自分で運転するより安全で便利にクルマを使えるようにすることで、日本の社会課題を解決したい」とUberJapanの髙橋正巳執行役員社長は話す。

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