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最新論文で読み解く「医療とカラダ」の新事実医療

認知障害予防には、ボランティア活動への参加が効果的(1/3ページ)

2016.11.29

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1万3000人を14年間追跡

 ボランティア活動は、社会への貢献はもちろん、参加する本人にとっても様々なメリットがある。身体を動かしたり、人と交流する機会になるため、特に高齢者にとって有意義であることは間違いなさそうだ。このほど論文掲載された新たな研究により、ボランティア活動への参加が、高齢者の認知障害リスクを減らすことが明らかになった。

 認知障害を発症すると、本人の生活の質(QOL)や自立度が低下するだけでなく、家族の介護負担や医療費の増加を引き起こす。しかも、いったん認知障害を発症すると認知症になるリスクも高くなる。このため、適切な予防法が求められてきた。

(イラスト:PIXTA)

 ボランティア活動では、身体的な作業だけでなく、知的活動や社会的な対応も求められる。このため、高齢者が参加すれば、身体的な健康の向上だけでなく、認知機能の低下を防ぐ面でも有用と考えられるが、この点について検討した研究はこれまでなかった。

 そこで米国アリゾナ州立大学のフランク・インファーナ氏らは、ボランティア活動への参加とその後の認知障害発症との関係を調べることにした。分析対象としたのは、「ヘルス・リタイアメント研究(HRS)」と呼ばれる大規模な調査研究で収集されたデータだ。HRSは50歳以上の人々を対象として、20年間にわたって2年ごとに面談を実施。経済的、社会学的、心理学的、精神的、身体的な状態に関する情報を幅広く収集した。

 研究グループは、1998年の時点で60歳以上かつ認知機能が正常で、必要とされる情報がそろっていた1万3262人を選出、2012年まで追跡した。6803人は調査期間中にボランティア活動を全くしておらず、1782人は1回、1093人は2回、825人は3回、655人は4回、544人は5回、521人は6回、431人は7回、608人は8回活動していた。

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