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新潮流「学生協働」 図書離れを食い止めろ!ライフ

大学図書館のピンチを救う 「学生協働」って何だ?(1/5ページ)

学生自主による様々な図書活動サポート

2016.11.30

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 大学図書館で学生同士、あるいは学生と教職員が“同じ目的”のために協力して共に活動する「学生協働」が全国で活発化している。“同じ目的”を一言でいうと、学生の図書離れをどうやって食い止め、さらに利用してもらうかである。これまでの図書館側からの利用促進アプローチではなく、学生が自主的かつ主体的に参画して図書関連の様々な活動をサポートする。図書館の利用促進やデータベースの活用なども高める。連載第1回は、学生協働の概要を紹介する。

学生と教職員が“同じ目的”のために協力

 「学生協働」という言葉をご存じだろうか?――文字と語呂感から「大学生協における活動のことではないの?」などと思われるかもしれない。だが違う。

 学生協働とは、学生同士あるいは学生と教職員が(何か)同じ目的のために協力して、共に活動することを指す。大学内での学生協働はもちろんのこと、学外の活動もあり、大学から地元などへのアウトリーチ(英語ではReach Out。元々「手を伸ばす」の意味で、公的な機関や公共的な文化施設などが行う地域への様々な現場出張サービスを指すことが多い)なども含んでいる。

 「同じ目的」と書いたが、目的の内容は実に様々で、「学生協働はこのために行われている」と特定して言うことはできない。そこで本コラムでは、大学図書館に関連した内容に焦点を当てて学生協働の今を紹介していきたいと思う。具体的には、図書やデータベース、図書館が担っているすべての活動に関連した学生協働の動きである。

 なぜ、この学生協働の動きを取り上げるのか?――「今の学生は本を読まない」「図書館には行かない」などと言われるようになってから久しい。しかし本当にそうだろうか。そのような総花的な見方でよいのだろうか……。

 結論から言うと、学生が読む本の量は少なくなっている傾向にはあるが、本を読まないわけでも、図書館を利用しないわけでもない。学生は通常の勉強、研究において専門図書や学術論文をしっかりと読んでいる。図書館での自主学習はもちろん、当然調べ物もしているし、同じゼミや研究室の仲間でラーニングコモンズ(※)も利用している。「今の学生は本を読まない」「図書館には行かない」などというのはステレオタイプそのものなのだ。

 今回は“学生の図書離れ”という見方を払拭させる直近の動きを紹介したい。それは、国内初の「学生協働サミット」の開催である。

※ ラーニングコモンズ
 複数の学生が集まって、図書・資料などの紙媒体はもちろんのこと、データベースなどの電子情報も含めた様々なリソースから得られる情報を利用しながら議論を進めていく学習スタイルを可能にする“場”のこと。自習やグループ学習用のためにテーブル、イス、ホワイトボードなどが用意されている。PCやインターネット環境などICTインフラも整備して学生の自学自習を支援する。
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