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女性活躍には「女性の健康」問題を経営層は知っておくべき――日立ソリューションズ柴原社長(1/2ページ)

2017.04.20

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 女性活躍推進法が施行して1年がたった。社員301人以上の企業は女性活躍に関する数値目標と行動計画を策定することが義務付けられたが、99.9%に当たる1万5792社がそれに対応した。えるぼし認定企業は269社。そのうち最高位の三ツ星は180社になる(いずれも2月28日現在)。先進企業では新たな取り組みをするところも出てきた。そのひとつ、2016年4月にえるぼし三ツ星を獲得した日立ソリューションズの柴原節男社長に聞いた。(インタビュアー=麓幸子/日経BP総研 マーケティング戦略研究所長・執行役員、文=西尾英子)

全女性対象に「女性大会議」を開催、女性の健康問題の重要性を知る

――早くからいろいろな施策を展開されていますが、2月24日に全女性社員を対象に「女性大会議」を開催され、非常に盛況だったと伺いました。

柴原社長(以下、柴原):多様な働き方や生き方を考える機会として「女性大会議」を開催し、約300人が参加しました。 冒頭で挨拶をしたのですが、これほど多くの人数の女性が集まる会で話をするのは初めてで圧倒されました。

 男性は対象外でしたから、その後は席を外しましたが、女性社員に「これだけは社長も参加された方がいいです」とすすめられ、婦人科医の対馬ルリ子先生のセミナーを聴講しました。女性の身体に関する内容でしたし、会場に男性は私ひとりでしたから居心地が悪かったのですが(笑)、話を聞くうちに、「これは女性の能力を最大限に生かすために男性管理職や経営者層も知っておくべき知識だな」と痛感し、メモをとって議事録にまとめました。

――どういう点が「男性管理職や経営層も知っておくべき」と思われたのでしょうか?

柴原:「女性はホルモンバランスの関係で体調管理が難しい時期がある」といったことや、女性特有の病気に関する話を聞き、男性に比べて体をコントロールしながら仕事をしていく大変さがよくわかりました

 男性管理職がこうした知識を持つことで、女性のつらさを理解することができますし、パフォ-マンスが一時的に落ちた時に、ホルモンのアンバランスによるものだと理解ができます。

 実は弊社にも、長らく更年期障害で苦しみ、一時は休職していた50代の女性管理職の方がいますが、周りになかなか分かってもらえないつらさを抱えていたと聞きました。まずは、自分の体との付き合い方という意味で、全ての女性社員に講演の内容を知ってもらうべく、産業医と相談しながら講演ビデオの鑑賞会を準備している段階です。

日立ソリューションズ柴原社長
1982年京都大学理学部卒業。同年日立製作所入社。2013年日立製作所理事、情報・通信システムグループ 情報・通信システム社 スマート情報システム統括本部 統括本部長 。14年同 情報・通信システム社 執行役員 システム&サービス部門COO 兼 サービス事業本部長 。15年同CSO 兼システム&サービス部門COO。16年日立製作所 執行役常務 ICT事業統括本部CTrO兼日立ソリューションズ代表取締役 取締役社長。 17年4月日立製作所 執行役常務 システム&サービスビジネス統括本部CTrO兼日立ソリューションズ代表取締役 取締役社長。

――実は、当の女性自身もそうした教育を受けていないケースが多いんです。また、世代によっても正しいとされる情報が違うため、戸惑う人も少なくありません。

柴原:そのようですね。アンケートでは「自分が学校で習った知識と違った」という声も多かったです。40代、50代の人からは「古い知識のままでいたけれど、ピルの服用など、良い方法があるなら知っておきたい」という声もあがりました。

 弊社の経営層とのランチミーティングや日立の情報部門の幹部にも、こうした情報を私から説明しました。

――確かに、女性活躍がこれほど叫ばれている中で「女性の健康」は、見落とされていると感じています。

柴原:これまでこうした分野に会社が取り組むというケースはほとんどありませんでしたが、女性に活躍してもらうには、健康面でのケアも進めていく必要があると思います。

 女性自身も自分の体を正しく理解することで、体調やメンタルが揺れ動く理由が分かる。それにより、気持ちが楽になったり、コントロールしやすくなるのではないでしょうか。

――そもそもこの「女性大会議」は、社長が声掛けを行い、有志社員が企画したものだったそうですね。

柴原:昨年12月に女性の部課長とのランチ座談会を開催した際に、新任の課長から「事業部内の交流の場は増えているが、全社を横断して交流できる機会が少ない」という意見があがりました。

 実は以前の職場で、全女性社員を集めた懇親会を行っていたことがあり、この会社でもそうした交流の場があればと思ったんです。その話をしたところ、若手の女性管理職たちが中心となって主体的にどんどん企画を考え、自分たちで実行委員会を作って進めてくれました。

 インパクトのあるネーミングも彼女たちの意見によるもの。当初は、「ウィメンズ・サミット・イン・シーサイド」などと、かっこいい名前の候補もあったようですが、「ぜひインパクトのある名前でいきたい」ということで、「女性大会議」に決定したようです。すでに「来年はいつ開催されますか?」という声もあるので、年に1回はやりたいと考えています。

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