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都議 塩村あやかが見た「政治のリアル」ビジネス

なぜ東京五輪は暴走したのか?(1/5ページ)

2016.11.15

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なぜ有力都市は招致レースから逃げたのか

 「こんなに金がかかるのか」「こりゃたまらん」という本音もあるのでしょう。2020年東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京五輪)の次の開催地に名乗りをあげようとしていたとき、ローマやハンブルグ、ボストンなどの有力都市が早々に招致レースから撤退することを発表してしまいました。

 都民・国民のみならず、世界が驚くこの状態。新国立競技場の予算超過によるコンペやり直しやエンブレムの盗用疑惑によるコンペやり直しといった問題に始まり、遂には競技場の施設見直し問題まで、いったい東京五輪はどうなっているんでしょう。なぜか東京五輪の開催費用が逐次改定され、立候補ファイル時の7340億円から、3兆円にまで膨らむ可能性が出てきたとは。これが今の2020年東京五輪の準備状況です。

新国立競技場
一度決まったザハ案は膨れ上がるコストが問題となり隈研吾案に変更に。
[画像のクリックで拡大表示]
東京五輪のエンブレム
最初に決定した佐野案は盗用疑惑のため、新エンブレムに変更に。
[画像のクリックで拡大表示]

 都民・国民の多くは「ここまで大きく見積もり額が違ってくるなんて、見積もった人や組織は本当に能力があるの? こんな人たちに任せていいの?」と不安に思ったのではないでしょうか。企業で4倍以上も読み違えていたならば、果たしてそんな見積もりは許されるでしょうか。決して許されるはずもなく、担当者・責任者は無能扱いされ、更迭されてもおかしくない状態です。

 どの大会でも費用は当初よりも高額になっていくものだとも聞きますが、今回の金額は許容範囲を超えています。この事態を引き起こした原因はどこにあるのか、責任の所在がどこにあるのか、きっちりと突き止める必要があります。都政改革本部の調査報告書にもあるとおり、現行のような「組織の持ち寄り方式」では費用が際限なく増大することになり、しかも責任の所在があいまいになってしまうと指摘されていますが、その通りです。

 まず、すべきことは、都か国が計画、予算や人員などを一元管理する仕組みづくりです。

 開催まで4年を切っているのに総額がはっきりしていない異常事態。大会5年前には政府が開催コストを公表し、その後の予算の増減は理由とともに公表して外部の第三者機関もチェックをしていたロンドン大会とは大きく異なると知れば、なんと現状が情けないことか分かるはずです。

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