トップ > 終わることのない人工知能の話 > 【最終回】人と社会は既にAIで変わり始めている

終わることのない人工知能の話IT

【最終回】人と社会は既にAIで変わり始めている(2/6ページ)

中島秀之(東京大学 特任教授)×川上量生(ドワンゴ会長) Part.4

2016.12.26

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コモディティ化するディープラーニング

川上:たとえば、アルファ碁でも、今、1台のパソコンで追いかけていて、半年で、2015年10月くらいのアルファ碁の強さになっています。

――パソコン1台で?

川上:1台です。買うと200万円くらいする、すごいパソコンなんですけど、一応、パソコンです。

中島:200万円のハードウエアで去年10月時点でのアルファ碁の強さが再現できる……そういうレベルなんですか?

川上:そういうレベルにすでになっています。

――ディープラーニングは実用化しやすいということですね。

川上:そうです。「TensorFlow」とか「Zinrai」とかを使って実験している人って、何もわかっていないですよね。何もわかっていないのに、結果だけ、バンバン出していますよ(笑)。

TensorFlow
2015年11月、Googleがオープンソースとして公開した機械学習のライブラリ。
Zinrai
富士通がAIに関して培った知見や技術を結集し、「Human Centric AI Zinrai」として体系化したもの。2015年11月、各種商品・サービスへの実装開始が発表された。

中島:ディープラーニングは、基本的に、教師なしで学習しますから。いろいろチューニングはいるんでしょうけれど、それ以上のことは、あまり必要ありませんからね。

川上:たぶん、今、黎明期なので差がつきやすいんだけれど、時間的に考えると、差はそれほどないと思いますね。

――では、日本もディープラーニングの分野で追いつける?

川上:今からでも、追いつける。全然、間に合います。

中島:ディープラーニングは、日本がもう1回開発しなければいけないという話ではなく、ただ“使えばいい”から。

川上:むしろ、ディープラーニングで差別化はできないんじゃないかっていう感じの方が(笑)。コモディティ化しつつありますよ。

中島:だから「どう使うか?」ですよね。

川上:どう使うかだし、あとは、そういう身体化の部分、どうやってデータを生成するかとか、インターフェースを通す動きが難しいですね。

川上量生(かわかみ・のぶお):カドカワ社長、ドワンゴ会長、KADOKAWA取締役。1968年、愛知県生まれ。
京都大学工学部を卒業後、ソフトウエア企業での7年間のサラリーマン生活の後、IT関連企業のドワンゴを創業。社長や会長を歴任し、2004年、同社を東京証券取引所第一部に上場させた。2011年、スタジオジブリ入社し、鈴木敏夫の見習いとなる。2013年、庵野秀明が代表取締役を務めるカラーの取締役に就任し、2014年にKADOKAWA・DWANGOの会長、2015年には同社の社長に就任するなど、八面六臂の活躍を見せる。2016年、ドワンゴの会長として、他7社とともに東京大学に人工知能に関する寄付講座を設立した。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー