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「知能」とは何か、AIはどこまで近づけるのか(2/5ページ)

中島秀之(東京大学 特任教授)×羽生善治(将棋棋士) Part.5

2016.11.21

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実用段階に入ったAIでの防御

中島:アメリカのドラマで『パーソン・オブ・インタレスト』というがあるんですが、ご存知ですか?

羽生:いいえ、知りません。

中島:AIが全世界を見張っていて、犯罪に巻き込まれる人を予測して主人公に告げ、主人公が、その人が殺されないように守りに行くという話です。

羽生:それって、『マイノリティ・リポート』という映画の物語に似ていますね。

中島:ええ、あの映画に近いですね。

羽生:『マイノリティ・リポート』は、犯罪が行われる前に犯罪者をつかまえるっていう、とんでもない話でしたが、でも、実際のAIの話で「すごいな」と思ったのは、防犯でパトロールする場所もAIに任せている例があるらしいですね。

中島:アメリカでは、ドラッグの取引場所や、酔っ払いの検問など、一定の場所でやっていたら、予測されて、避けられてしまうらしいんです。人間がやるかぎり、どうしても一定のパターンができるので、場所を移しても、そのパターンを読まれてしまう。そこで、AIのプログラムを使って、その場所を完全にランダムに設定したら、検挙率が上がったっていう話があります。ちなみに、我々の知り合いの研究者が関わっています。

羽生:そういうところには、すごく使えますね。

中島:そういうケースにもっと使えばいいんです。AIを防御に使える話は、いっぱいあると思います。

羽生:医療のように人の命に関わるものだと、「本当に99%の成功率でいいのかどうか」という議論もあるでしょうけれど、確かに「社会や秩序を守る」ということに関して言うと、今のビッグデータとAIに行動心理学などを組み合わせてもいいと思いますが、そういう進歩したものをすべて取り入れたら、相当、人々の暮らしがよくなる可能性はありそうですね。

羽生善治(はぶ・よしはる):将棋棋士。2016年10月18日現在、王位・王座・棋聖の3冠(※ 要確認)。1970年、埼玉県生まれ。
小学校1年生のとき、同級生から将棋の駒の動かし方を教わって将棋を始める。1982年、奨励会入会試験に合格。1985年(※ 要確認)、四段に昇段してプロに昇格。史上3人目の中学生棋士となる。
1996年2月、将棋界で初の7タイトル独占を達成。現在、全7タイトルのうち竜王を除く6つでの永世称号の資格を保持。さらに名誉NHK杯選手権者の称号を保持し、7つの永世称号の保持は史上初。

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