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羽生善治三冠、AIの進歩が「人間の認識」と「社会の制度」を変える(1/8ページ)

中島秀之(東京大学 特任教授)×羽生善治(将棋棋士) Part.1

2016.10.24

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 いま、人工知能、いわゆる「AI(Artificial Intelligence)」が、劇的な進化を遂げています。5年前、AIは人気クイズ番組で人間のチャンピオンを打ち負かし、今年3月には、世界トップ級の囲碁の棋士に完勝しました。AIによる自動車の自動運転や医療診断は実用化段階に入り、IoT(Internet of Things)の普及も相まって、欧米や日本でもAIによる製造業の「インダストリー4.0(第4次産業革命)」が進んでいます。
 ビジネスの効率化、日常生活の利便性や安全性の向上など、AIには大きな可能性やメリットが期待される半面、仕事を奪われる不安や、AIの知能が人間を超えてしまう「シンギュラリティ(Singularity:技術的特異点)」への恐怖など、深刻なリスクやデメリットを指摘する声もあります。
 そこで今回、AIとは何かを具体的に理解し、AIによる社会環境の変化を予測するヒントとなるような連載を始めることにしました。コラムのホストは日本のAI研究をけん引してきた第一人者で、人工知能学会フェロー、公立はこだて未来大学名誉学長、そして現在は東京大学先端人工知能学教育寄付講座特任教授の中島秀之氏です。
 毎回、AIと深い関連のあるオピニオンリーダーや、AIによる革命が目前に迫る産業界の方々などをゲストにお招きして、「AIとは何か」「自分たちの暮らしにどう関係してくるのか」「人間の知能以上に進化したAIが浸透した社会にリスクはないのか」「AIで実現する未来はどんな世界なのか」などについて、中島氏と楽しく、わかりやすく、ときには、大胆かつスリリングに“とことん”語り合っていただきます。

 第2回の対談は、20年以上も将棋界のトップで活躍を続け、46歳となった今もなお“現役最強の棋士”の1人と称えられる羽生善治氏です。
 最高の知能の持ち主として各界から注目される羽生氏は、将棋の世界の枠を超え、その独特の発想法に学ぶビジネス書なども出版され、最近では、知能の探求者として、AI研究者との対談や、AIを特集する番組のナビゲータとなるなど、活躍の場も広がっています。
 「ここ最近、将棋のソフトも著しく進歩して、非常に強くなってきました。将棋のみならず、これから大きく変化する世界において、どういうことが起こるのか、お話を聞けたら嬉しいです」と語る羽生氏と「羽生さんが知能に関してどのような考えを持っておられるのか、非常に興味がありました」という中島氏によって、AIで変わりゆく世界の行く末や、棋士とコンピュータの指し手のちがいから見えてくる人間とAIの根本的なちがいなどの話題を交えながら、「知能とは何か」という大きなテーマに迫る白熱の“一局”がくり広げられました。

(左:将棋棋士の羽生善治氏、右:東京大学特任教授の中島秀之氏)

(文・構成/佐保 圭、写真/涌井タダシ、協力/松原 仁=公立はこだて未来大学副理事長、高柳 浩=公立はこだて未来大学 客員教授、撮影協力/日本ビジネスシステムズ)

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