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間違っても失敗しても大丈夫、と自由研究本が言う理由(2/3ページ)

『ナショジオ式自由研究 親子でできる たのしい科学実験 』

2016.07.19

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猫のIQはどう測る?

 ちなみに「猫のIQテスト」はこんな実験だ。猫には餌が見えるようにしておく。ただ、餌は猫がひもを引っ張らないと取れないようになっている。猫は餌を取れるのか、それとも取れないのかで、猫の知能を測ろうというのだ。該当するページを見ていただければわかるように、準備ややり方も詳細に書かれている。

手作り感満載の実験道具を用意さえできれば、2時間ほどでできる猫のIQテスト

 ところが、これだけ親切に方法を載せておきながら、この実験に対して著者はクールに次のように書く。

 「この実験は、猫の賢さを知る上での目安になるかな? その理由を考えてみよう。この実験は、犬や人間の賢さを知る目安になるかな?」

 さらに「自分でパズルを作って猫に解いてもらおう。パズルが解けなくても、その猫がおバカさんと決まったわけではないよ。いったい何が起きているのかな?」。うーん、猫の知能をどんな基準で考えるべきかなんて、大人でも答えに窮するだろう(過去にしっかりと考えたことある人はスゴイです)。

 猫の実験には最終的な答えは書かれていない(どの実験も結果が書かれていないわけではないので安心してほしい)。しかし、科学は自然現象の法則性を見出すことだから、理由を考えることこそ科学の第一歩だ。結果が既にわかっている実験であっても、どうしてそうなったか考えることを促すのが本書の特徴だ。

 もう一つ例を挙げよう。「植物」の章にある「ジャガイモ電池で光るLED」の実験だ。タイトルの通りで、この実験は茹でたジャガイモを使ってLEDを光らせるもの。ジャガイモというところが意外だが、レモンや食塩水を使った似た実験はよく知られている。

ジャガイモ電池の実験で必要なのは、ジャガイモと釘、10円玉、LED、銅線、クリップ付き導線、ビニールテープだけ(写真:Matthew Rakola / National Geographic Society)

 面白いのは、このジャガイモ電池の実験は3つ紹介されており、そのうち最初の2つは失敗を経験するための実験だということ。LEDは3回目の実験で、ようやく点灯する。どうして、過去2回はダメだったのか。解決法は実験条件によっても違うだろう。実験がうまくいく原理を教えることよりも、まずは実験条件を変えたり視点を変えたりして実験がうまくいかない原因を考察することのほうが重視されている。

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