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ジョン・リンチのどっきり異文化! グローバル・アイズビジネス

日本のビジネスが『スター・ウォーズ』から学べること(後編)(1/7ページ)

2015.12.18

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 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が、本日、12月18日より日本全国の映画館で公開されます。37年前に第一作がヒットして以来、『スター・ウォーズ』は世界中で三世代にわたるファンを持ち、非常に愛されているおなじみの作品となりました。さらに、物語としても、また宣伝の上手なビジネスとしても、日系企業にとっていくつかの興味深い教訓を持ち合わせています。そんなスター・ウォーズをビジネス的な観点で見た場合、何が学べるのか。その後編です。

→ (前編)から読む

日本は「銀河帝国」か、それとも「反乱同盟軍」か?

 前回に引き続き、日本とアメリカのビジネススタイルを比較し、どちらが「銀河帝国」に近く、どちらが「反乱同盟軍」に近いのか比較していきましょう。

【4】 ディスカッション・スタイル

ストームトルーパーと。 ウッキウキ♪のジョン
[画像のクリックで拡大表示]

 銀河帝国は上下関係に秩序を求める孔子的なコミュニケーション・スタイルを持っているように思われます。そこでは、スタッフは話しかけられた時にのみ話し、会議では目上の人たちの話にうやうやしく耳を傾けます。これは日本に似ています。

 最新作の極悪な指導者カイロ・レンは、自分の前任者であるダース・ベイダーを尊敬しています。尊敬の念のシンボルとしてベイダーの溶けたマスクを持ち続け、保守的な孔子流の黒いマントのコスチュームまでまねています。

 しかし、反乱同盟軍は常にアメリカ的なスタイルで、活発でくだけた議論を繰り広げます。その際、参加者の役割は平等であり、彼らはアイデアを共有します。ただし、最終的にはボスが意思決定します。これは迅速で明確なトップダウン型の方法です。

 日本企業は、自分たちの形式的かつ孔子的な態度が、アメリカのようなくだけたソクラテス的な職場で使われたら問題を抱えるでしょう。一方で、日本人のマネージャーが指示を与え、社員全員が「なぜ?」と聞くことや、何も言わないで丁重に従う代わりに代替案を提案した場合、そのマネージャーは困ってしまうでしょう(スタッフの意図としては、よりよく仕事ができるようにするため、低コンテクストな方法で重要なポイントを明確にしたいだけであって、決してマネージャーの地位を脅かすのが目的ではないことを、マネージャーは理解しません)。

 また一方で、実際にはかなりフラットに共有される意思決定スタイルを好んでいるにも関わらず、大抵の日本人は上司に対しては礼儀正しい言葉遣いをし、部下に対してはあまり丁重な言葉を使いません。アメリカ人だったらどちらに対しても同じ言葉遣いで話すでしょう。上司であろうと部下であろうと、お互いに「これをやってくれませんか?」と言い合うのです。

 英語では、動詞の命令形は大抵「犬」に対してしか使われません(「来い!」「お座り!」)。人に命令することは「パワー・ハラスメント」として見なされかねないのです。同様に外国人社員に対する不満は、彼らの人間としての価値や変えてほしい態度に焦点を当てながら、ポジティブな方法で個人的に言ったほうがよいでしょう。

 日本では全員の前で批判することが社員が学ぶ機会であると見なされ、そのときのわだかまりは飲み会で解決されます。しかし、この方法は海外では問題を引き起こすことがあるかもしれません。銀河帝国では多くのパワー・ハラスメントがあるので、アメリカ人スタッフならそこで働くことは楽しくないでしょう。そしてたくさんの法的不満を人事に訴えることは間違いありません。

評決:

 銀河帝国=日本と似ている/反乱同盟軍=アメリカと似ている

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