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ジョン・リンチのどっきり異文化! グローバル・アイズビジネス

【新連載】欧米ではありえない、日本人の「手帳好き」(前編)(1/6ページ)

2015.11.19

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 日本では、たくさんの人たちが「手帳」を購入する時期がやってきました。さて、日本ではどのようにこの“アナログ文化”が受け入れられているのでしょうか――。このコラムでは、英国人ビジネスコンサルタントのジョン・リンチさんが、日本で見つけたちょっと“どっきり”するような事象をグローバルな視点でとらえなおし、日本と日本のビジネスパーソンのグローバル化について探求していきます。まずは日本人がアナログな手帳を好むという“グローバルギャップ”についてジョンが考えたことを、2回に渡ってお届けします。今回はその前編です。

本屋が「手帳」であふれている!!

 先日、私が運営するビジネススクールに向かう途中、日本橋丸善の前を通りかかると、来年の卓上日記やスケジュール帳が、店の全フロアで山積みになっていました。それはすべての書棚やテーブルを埋め尽くさんばかりの量で、台からあふれてそれこそ東京駅まで押し寄せていきそうな勢いを感じました。

 これら手帳の種類と数のあまりの多さに、私はショックを受けました。この日はまだ10月半ばだったのですが、一体これはどういうことなんでしょう。さらに雑誌コーナーに行くと、「日経ビジネスアソシエ」「日経ウーマン」「日経トレンディ」などの雑誌が、どの手帳を買えばいいかといった特集を組んでいます。

 私の母国であるイギリスでは、スケジュール管理もデジタル化が進んでおり、日本のような状況は想像できません。紙の手帳など、せいぜい1月の初旬に近所の雑貨店で日記帳を調達するか、12月のクリスマス向けに、数えるほどしかない超有名ブランドの高級なスケジュール帳を買います。しかし、大半の人はGoogleカレンダーや、会社で使っているOutlook、SalesforceなどのITプラットフォームへ移行しているので、慌てて手帳を買う必要はないと感じています。

 ビジネスで紙のノートを使うというのは、かつてアナログレコードや白黒テレビが存在した20世紀っぽい感じがします。そもそも私たちの国では、「手帳」といった総称すら存在しません。

 例えば、アメリカでは「ダイアリー(日記)」の意味は明確ですが、イギリスでは“個人的な伝記”を連想させます。オスカー・ワイルド作の喜劇『真面目が肝心』に登場するグウェンドレンは、「旅に出る時は絶対ダイアリーを持っていく。電車では何かセンセーショナルなものを読むべきだから」と言っています。

 同様に「ノートブック」は学生の持ち物、「デスクプランナー」は持ち運びがかさばるイメージ、「スケジュール」や「スケジューラー」は時間割、おそらくデジタルでチーム間で共有するものを思い浮かべます。アメリカ人は「アジェンダ」(おそらくミーティングの予定表でしょう)、「デイプランナー」とも呼びます。

 それに比べて、日本ではみんなが手帳を持ち、手帳に対する共通認識を持っています。毎年この時期になると、日本人は手帳に熱狂しているように見えます。この文化的現象について、もっと詳しく調べていきたいと思います。

日本人は手帳に熱狂している
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