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ヒューマンキャピタル/ラーニングテクノロジー 2015ビジネス

「ファックス使用」「エクセル職人」「外注」がブレークスルーを邪魔している(2/2ページ)

2015.07.16

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「紙の置き換え」では真のICT教育にはならない

 続いて外村氏は、日本のICT教育の問題について語った。米国ではGoogle Docsを使って子供たちが一緒に宿題を進めたりしているのに対し、日本では予算があるのに「意外とコンピュータを使っていない。そもそもパソコンを使わない前提の宿題ばかりなのではないか」と外村氏は語る。

 一人ひとりにタブレットを配ること自体は悪いことではないが、それをいかに使いこなすか。教育をIT化する上で、「SAMRモデル」で考えることが重要だという。SAMRとは「Substitution(代替)」、「Augmentation(追加)」、「Modification(改変)」、「Redefinition(再定義)」の4つの頭文字を表したもの。紙による教育を「代替」したり「追加」する程度ではあまり意味がなく、「改変」や「再定義」、つまりICTがあってこそ成り立つ教育をすることが重要だというのだ。

 外村氏は続ける。

 「例えばGoogle DocsやEvernoteは(SAMRモデルで)複数にわたっている。Evernoteの場合、紙のノートに置き換えただけのところは評価されていない。ノートを共有し、書き込んでいいものにしていくことが『Modification(改変)』だが、ただノートを見るだけなら『Substitution(代替)』に過ぎない。例えば(iPadアプリの)『Garageband』を使って音楽を作り、オリジナル音楽をプレゼンに付けるのは『Modification』に当たる。教育委員会は『ツールを入れればいい』と考えがちだが、そういうことではなく、『どう使うか』が重要だ」

 米サンフランシスコの公立学校に通う外村氏の子供たちは、Google Docsを使って文書を共有し、チャットでコミュニケーションを図りながら共同で課題を進めるといったことを当たり前のようにやっているという。こうした環境がデータを共有し、コラボレーションしてプロジェクトを進めていくというマインドを子供の頃から養っていくことが、「ICTリテラシーの高さ」につながっていくのだろう。

(文・写真/安蔵 靖志)

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